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入り口すぐのメインの平台に2列並べて平積みする(八重洲ブックセンター本店)

入り口すぐのメインの平台に2列並べて平積みする(八重洲ブックセンター本店)

ビジネス街の書店をめぐりながら、その時々のその街の売れ筋本をウオッチしていくシリーズ。今回は定点観測している八重洲ブックセンター本店だ。緊急事態宣言が解除されて1月半あまり、客足は休日を中心にだいぶ回復してきた。ばらつきはあるが、コロナ前に迫るような売り上げの日も出てきたという。そんな中、書店員が注目するのは、経済ウェブメディアで数々の実績を上げてきた編集者が40代以下のビジネスパーソンに向けて、起業の魅力と成功へのステップをわかりやすく熱く語った一冊だった。

副題は「さよなら、サラリーマン」

その本は佐々木紀彦『起業のすすめ』(文芸春秋)。副題には「さよなら、サラリーマン」とある。佐々木氏は東洋経済オンラインの編集長として大きく閲読数を伸ばし、その後、経済ウェブメディア、ニューズピックスに転じて創刊編集長に就任、事業の土台を築いた。そしてこの6月、新たな経済コンテンツサービスを立ち上げるべくPIVOTを起業、サービス開始を目指して準備を進めるかたわら、本書を書き上げた。

自らの起業のプロセスを通じて「私が学んだこと、感じたこと、100人以上のプロや先人に教えてもらったこと」を詰め込み、「自分が起業するときに、こんな本があったら良かったな」と感じた本を、自ら創ってみたのが本書だ。

冒頭の「はじめに 私が起業を決断した日」でこんなことが語られる。「サラリーマンも誘惑だらけです。大企業であれば、雇用は保障されていて福利厚生も充実している。地位を得れば周りが忖度してくれる。仕事のスケールも一見大きくて、社会的なステータスも高く家族親族も安心してくれる。サラリーマンも別種のアヘンです」。これを断ち切るために起業を決断、人生最高の決断だったと振り返る。

「自分=会社」となり、成功も失敗も自分のせいと言える。愚痴を言っても何も起きない代わりに、「自分=会社」が「社会のためになることをすれば、社会インパクトを肌でビンビン感じることができます。つまり、起業すると、個人と会社と社会がシームレスにつながるのです」。これが起業の醍醐味だ。「起業は自分の人生の"独裁者"になれる」と、サラリーマンのわなにはまってグズグズ悩んでいる人たちを鼓舞する。

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