変わりたい組織と、成長したいビジネスパーソンをガイドする

会員登録をすると、編集者が厳選した記事やセミナー案内などをメルマガでお届けしますNIKKEIリスキリング会員登録最新情報をチェック

9月、英国でトラス氏が首相に就いた。英国史上3人目の女性首相だ。私は与党・保守党の党首選が女性のトラス氏とインド系のスナク氏の戦いになったことが興味深かった。それぞれ性別、人種的背景が英国の過去のリーダー像にはまらない。「2022年らしい光景だな」と感じた。

女性副大統領がいる米国でも少数派の要職起用が相次いでいる。米バイデン政権の「顔」である大統領報道官のジャンピエール氏は同性愛者を公言する黒人女性だ。多様性を中枢に取り込もうとする強い意思が伝わってくる。

こうした多様性戦略の根底にあるのは「これまでの社会構造は白人の男性に対して優遇的であった」という自覚と反省だ。その反省をもとにリーダー層に少数派を入れ、社会構造そのものを変えようとしている。

少数派を引き上げる上で重要な視点が「公平性(Equity)」だ。「平等(Equality)」とは少し違う。背景が異なる一人ひとりをそのまま同じスタート地点に立たせて競わせるのが平等なら、それは公平な結果にはつながらない。人は努力では克服できない足かせをはめられている場合があるからだ。

写真はイメージ=PIXTA

写真はイメージ=PIXTA

公平な結果を導き、社会構造の偏りをなくすには、一人ひとりの状況を見ながら優遇措置など支援の調整が必要だ。さらにリーダー層に率先して多様性を入れる。そうしてみな同じ条件でスタート地点に立てる環境を整えることが多様性戦略のポイントであるという認識が近年高まっている。

新着記事

Follow Us
日経転職版日経ビジネススクールOFFICE PASSexcedo日経TEST

会員登録をすると、編集者が厳選した記事やセミナー案内などをメルマガでお届けしますNIKKEIリスキリング会員登録最新情報をチェック