変わりたい組織と、成長したいビジネスパーソンをガイドする

会員登録をすると、編集者が厳選した記事やセミナー案内などをメルマガでお届けしますNIKKEIリスキリング会員登録最新情報をチェック

リモートワークの普及や雇用の流動化――ビジネスパーソンを取り巻く環境が激変するなか、キャリアや仕事の悩みを抱える若手社会人は少なくありません。連載「20代のおしごと相談室」では、メンタル問題のプロである産業医の大室正志さんと、ビジネスのプロである経営共創基盤・共同経営者の塩野誠さんが、仕事やキャリアにモヤモヤを抱える20代のお悩みに答えていきます。

今回の相談者は、旅行会社で働く入社2年目の社員Bさんです。旅行業界の華やかなイメージに憧れ、入社前は「夢と希望いっぱいでした」というBさん。しかし入社直前のタイミングで始まった新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)の影響で、通常の営業はほぼストップ状態。「転職したくてもできない」と悩んでいます。

お悩みカルテ #2


「イレギュラーな仕事ばかりで、転職できる気がしない」(24歳女性、旅行会社)
 法人営業は本来なら社員旅行などを手掛けますが、オリンピック対応や政府の旅行需要喚起策「GoToトラベル」対応などイレギュラーな業務しかしていません。度重なる緊急事態宣言によって、頑張って獲得した予約を自分でゼロ円にしなきゃいけないというすごくむなしい作業もあり、モチベーションもどんどん下がっています。給料も減給、ボーナスもほとんどもらっていません…。SNS(交流サイト)で友達がボーナスで高級バッグを買っているのを見ると悲しい気持ちになります。転職したい理由が、業務内容と給料に満足していないからというのはやはり甘えでしょうか?
 辞めたいと思って、転職経験者の友達に相談しましたが、「営業スキルをもうちょっと身につけてからにしたら?」と言われました。自分でも、イレギュラーな対応ばかりで普通の営業をしていないので、転職で売り込めるスキルがないと思います。
 もともと旅行パンフレットの企画をやりたかったということもあり、そもそも営業に向いていない気がしています。ビデオ会議システムのZoomや電話での営業が中心で、対面で顧客に会ったことがほとんどなく、全然うまくいきません。

イレギュラー対応もスキル

塩野 このタイプの悩みは、いま多いと思いますよ。ホテルやレジャー関係など、これまで就活生の憧れだった業界が軒並み稼働できていないので。

まず、異常事態で通常の仕事ができなくなるといったことは、コロナ禍のみならず、様々な業界で起こる可能性のあることです。そのときに「これもまた経験だ」と思える人と、焦ってしまう人に分かれますね。

大室 考えようによっては、コロナ禍に就職したのが団体旅行の営業職なわけですから、ある意味、「持ってる」と思いますよ。

30社以上で産業医を担当する大室正志さん(写真右)

30社以上で産業医を担当する大室正志さん(写真右)

新着記事

Follow Us
日経転職版日経ビジネススクールOFFICE PASSexcedo日経TEST

会員登録をすると、編集者が厳選した記事やセミナー案内などをメルマガでお届けしますNIKKEIリスキリング会員登録最新情報をチェック