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イラストはイメージ=PIXTA

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女性の就業率が7割を超える日本。働く女性は何も珍しくなくなったのに、社会の意識が追いついていないと思うことがたくさんある。

広島県が出した「働く女性応援よくばりハンドブック」が昨年11月、インターネットで批判を集めた。仕事と子育ての両立を支える制度や知識をまとめた冊子だ。基本的には働く女性の味方といえる内容なのだが、主に2点について違和感を抱いた人が多かったようだ。

ひとつ目はタイトル。「働く女性はよくばりなのか?」という疑問だ。日本の平均年収はここ30年間伸び悩んでおり、家計のために働く女性は多いはず。女性の経済的自立が大事なのはいうまでもない。単に「働く女性応援ハンドブック」でよかったのではないか、と思う。

ふたつ目は子育ての主体は女性で、男性は手伝う側、という価値観が見えたことだった。周囲への感謝と配慮を忘れないよう女性にアドバイスするページに、パパが困り顔で「夜泣きがうるさくても我慢してるし、多少は手伝っているんだから、勘弁してほしいな……」とつぶやく残念なイラストがあった。

冊子には「ちょっと大げさに感謝すると、パパもやる気を出してくれます」とある。だが、共働きであれば、男性も子育ての主体であってほしい。女性にばかり配慮を求める構図が、社会の意識が根本から変わっていないことを感じさせる。

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