松本城から車で約10分という近距離にあるのが浅間温泉だ。「松本の奥座敷」とも言われ、アルカリ性単純泉は「美肌の湯」としても知られる風情ある温泉地だ。浅間温泉に佇(たたず)む「界 松本」は、モダンな現代建築の中に土、石、竹、木といった天然素材を生かした建物で、温泉とワイン、音楽を堪能できる。

美食とワインで心地よく夜は更けゆく

全26室の客室は床の間や付書院を備え、純和風ながらモダンさも漂う。江戸墨流しのふすま絵や組子障子も美しい。1日1組限定のご当地部屋には、松本らしい工芸家具や音楽を楽しめる手作りスピーカー、楽器をイメージしたオブジェが置かれている。

広々した大浴場。いろんな種類の風呂を楽しめる

浅間温泉の開湯は1000年以上前と言われ、江戸時代には松本城主の御殿湯も設けられていた。界 松本は男女入れ替え制のふたつの大浴場を備え、計8種13通りの湯あみが楽しめる。内風呂の立ち湯や寝湯、露天風呂、そして寝椅子型温浴のラディアントバスや檜(ヒノキ)おがくず風呂、さらにサウナもドライとミストの2種類があり、じっくりと体を癒やすことができるのもうれしい。

国内外で評価が高い桔梗ヶ原のワイン。松本の気候や土壌が赤ワインの育成に向いているそうだ

ワイン好きにたまらないのが、厳選された長野ワイン3種をおつまみと一緒にテイスティングできる「ワイン紀行」で、お値段も税込みで2000円とお手ごろ。この日は長野ワイン発祥の地「桔梗ヶ原ワインバレー」のヴィンテージなメルローの赤ワイン3本と、鹿肉のジャーキーとハムが添えられたセットだった。QRコードを読み取れば、スタッフが撮影したそれぞれのワイナリーのワイン造りへのこだわりなどがわかる動画も視聴でき、参考になる。

夕食は季節の食材を生かした会席料理で、特別会席は「ワインすき鍋会席」。霜降りの信州和牛肉、信州のきのこやネギを赤ワインの入った甘辛い割り下で煮た一品は、ワインと実に合う。桔梗ヶ原の11のワイナリーを中心に約50種を取りそろえ、ワインのバリエーションも豊富だ。食後は、吹き抜けのドーム天井に音楽が響くロビーコンサートへ。振る舞いワインのグラスを片手に、心地よく夜が更けていく。

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天井までの本棚、読書がアクティビティに