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日経ウーマン

経験や心理学を生かして多くの人の悩みを解決してきた、企業や学校から引っ張りだこのコミュニケーション講師に、「弱メンタル」に悩む女性の相談に答えてもらいました!

この人に聞きました

吉井奈々さん
JCMA代表理事、コミュニケーション講師。水商売の経験を積み経営にも携わる。性別適合手術を受けて戸籍を女性に変更し、結婚。コミュニケーション・心理・ホスピタリティー・セクシュアリティなどの幅広いテーマで、省庁や企業で講演や研修を担当。200校以上の全国の中学・高校で、学生や保護者向けの講演、教員向けの研修も実施。著書に『相手も自分も大切にするコミュニケーション+社会学』(晃洋書房)など。

「メンタルの弱さに悩む人は、真面目で一生懸命なんです。適当に仕事をするような人は悩まない」と話すのは、コミュニケーション講師の吉井奈々さん。接客業でママとして奮闘していた20代中盤、頑張りすぎた反動が心身に表れ、ある朝、顔の右半分が麻痺してしまった。「輝き続けて人に認めてもらいたい、誰かの期待に応えて褒められたいという一心でした。でも、私はメンタルが強くなかったんだとそこで自覚したんです。もう人の期待に応えるのはやめよう、自分を大切にしようと」。

頼まれた仕事は断れないタイプだったが、「ありがとうございます。今日はダメですが、この日までなら受けられます」と相手を不快にさせないやり取りを意識し、無理をやめた。「仕事がなくなるかもと怖かったですが、余裕のあるスケジューリングでメンタルと体のバランスを保つと、仕事に責任を持って取り組めるように。吉井さんだから頼みたいという仕事が増え、自信がつきました」。

お悩み(1) 「お願い下手」から卒業したい

仕事を手伝ってほしいと思っても、「面倒くさい人と思われるかも」などと相手の顔色をうかがってしまい、頼めない。
(32歳・住宅・SE)

「『面倒くさい人と思われるかも』と考える人は、人から頼られたときに『面倒くさい』と思うタイプ。『頼る=相手にプレゼントを渡す』と思考転換を。『この人なら素敵な仕上がりにしてくれる、だから頼りたい』と考え、『あなた"なら"できる』『あなた"しか"いない』と頼る。『奈良の鹿』と覚えて。迷惑がかかる急ぎの案件などを頼む場合は、『お願い』を『助けて』という言葉にチェンジ。『ありがとう』という感謝の言葉も必須です」

お悩み(2) 他人と自分を比較するクセがやめられない

人は人だと頭では分かっていても、知り合いが活躍していたりすると妬みなどのネガティブな感情が湧く。そんな自分がイヤ。
(42歳・メーカー・営業)

「この人は、輝いている人ばかりと比較するタイプ。年収1億円になっても年収10億円の人と比べて満足できない人です。成長意欲が高いのはいいですが、何事もバランスが大事。上ばかり目指すのではなく周りを見たり、視点を変えることで『自分は恵まれている』と自覚したり、5年前の自分と比べて『いい生活ができている』と現状に感謝したりしてほしい。42年も頑張って生きてきた自分を卑下するなんて、自分の人生に失礼ですよ!」

写真はイメージ=PIXTA

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