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日本経済新聞社と日経BPの女性誌「日経ウーマン」による2022年の「女性が活躍する会社ベスト100」は資生堂が16年以来の1位となった。17年に女性リーダーの育成塾を立ちあげるなど人材強化を推し進め、女性管理職比率が37.3%まで向上。女性活躍先進企業としての姿が評価された。

6~8カ月のプログラム「女性リーダー育成塾」

首都圏営業本部の野真起子さんは、1月から部下約70人を束ねる営業部長に就いた。朝から取引先を回り、合間には2児の母親として学校行事に出席。慣れない立場に悩むことも多いが「自分の一言が部下のモチベーションを上げることも下げることもある。私らしい姿で引っ張っていきたい」と意欲をみせる。

1年前は管理職に就くイメージを全く持てなかった。そんな野さんの価値観を変えたのが、昨夏に参加した管理職候補者向けの育成塾だ。

同社は女性活用の取り組みの一環として、17年から女性リーダー育成塾を続けている。目指すのは「しなやかさ」と、それぞれのスキルを武器に変え自信をつけていく「したたかさ」を兼ね備えたリーダーの創出だ。

資生堂プレミアムブランド事業本部の野真起子さんは、女性リーダー育成塾を経て首都圏営業本部の営業部長に就いた

資生堂プレミアムブランド事業本部の野真起子さんは、女性リーダー育成塾を経て首都圏営業本部の営業部長に就いた

参加者は6~8カ月のプログラムの中で、自律的なキャリアデザインやコーチングスキルなどを学んでいく。課長候補者を対象にしたプログラムでは社内人脈などネットワーキングの重要性を学んだり、役員候補者向けのプログラムでは全社戦略について議論したりするなど、各階層に合わせたスキルのインプットに重点をおく。

基本は座学だが、上司も交えたグループコーチングなど、各自の視点の変化を話し合う場も設けている。上司に推薦されて参加した野さんは当初は困惑気味だったが、参加者と意見を交わすうちに「自信がないのは自分だけじゃない」と視座が変わっていったという。「様々なリーダーの形がある。スーパーウーマンにならなくていいんだと分かった」

プログラムは最大5期に分かれ、各期の合間に一定期間、通常業務に戻る「ジャーニー(旅)形式」をとっているのも特徴だ。塾での学びと実務への落とし込みを繰り返しながら理解を深めるのが狙い。卒業時にはリーダーとしての行動計画を発表する。参加者が管理職に就いた際に孤軍奮闘することがないよう、上司にも同様の研修を実施してサポート体制を整える。

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