京都のラグジュアリーホテル ゆったり楽しむ美味3選

ROKU KYOTO のTENJINで「シェフズテーブル」のシグニチャーの薬草園

京都は日本を代表する観光地だけあって、極上グルメも楽しみながらのんびりと滞在できるホテルも多い。「あちこち観光で歩いたので、食事はゆっくりホテルで」「初めて訪れる高級料理店はちょっと気が引けるが、京都らしいグルメを」。そんな希望がかなう京都の3つのラグジュアリーホテルの美味なるレストランをご紹介しよう。

京都市北区に2021年9月オープンした「ROKU KYOTO, LXR Hotels & Resorts(ロク キョウト エルエックスアール ホテルズアンドリゾーツ、以下ROKU KYOTO)。ヒルトンの最高級ラグジュアリーブランドで、アジア太平洋地域では初進出のホテルだ。鷹ケ峰(たかがみね)、鷲ケ峰(わしがみね)、天ケ峰(てんがみね)の「鷹峯三山」が一望でき、敷地内にはレストラン「TENJIN」の名前の由来となった天神川が流れる。車ですぐのところには琳派発祥の地、光悦寺もあり、そのいわれをくみ、全114室のホテル内は洗練された京都の伝統工芸を生かしたアート作品で彩られている。

京都市北区に2021年9月オープンした「ROKU KYOTO, LXR Hotels & Resorts」

ホテル中央の水盤を望む大空間のレストラン「TENJIN」は、オールデイダイニング、シェフズテーブル、ザ バーの3つに分かれている。谷口彰総料理長が目の前で腕をふるう13席のシェフズテーブルのテーマは「琳派リフレクション」。シグニチャーディッシュを含む10品のコースで、屏風の「二曲一双」を意識した器と料理のはっとする色合いの盛り付け、さらに味・食感・香りの3拍子そろったバランスが素晴らしい。素材の魅力も際立っていて、生産者と共に創り上げられた料理だとしみじみ感じさせる。ワインを中心に日本酒やお茶を挟んでのペアリングセンスも抜群だ。

アートを楽しんでいるような”構成を感じる”ディナーの後は、「大人の社交場」をコンセプトにしたザ バーに席を移し、ホテル敷地内の自社農園で採れたハーブを使った香り高いシグニチャーカクテルを楽しむのもいい。アートに囲まれた1つの空間で様々な食の楽しみを、ゆっくりと味わえるのはラグジュアリーホテルならではの醍醐味だろう。

次のページ
築120年超の京町家風の空間でくつろぐ