新米で「塩むすび」 米タイプ別で塩のおすすめは魅惑のソルトワールド(68)

待ちに待った新米シーズンの到来だ

我が家は家族全員、お米好きだ。お米の品種はその時々の気分で取り寄せ先を変えているが、いつも決まって長年愛用している土鍋で炊き上げている。ふっくらつやつやの炊きたてごはんをほおばる瞬間が、夕飯時の一番の楽しみかもしれない。だから、新米のシーズンが巡ってくると毎年ソワソワしてしまう。

地域や品種によって新米の収穫時期は異なる。沖縄や九州などでは7月ごろ、近畿・東海・北陸あたりでは8月ごろ、関東以北・北海道では9月ごろが多い。農林水産省によると「新米」とは「原料玄米が生産された当該年の12月31日までに精白され、容器にいれられ、もしくは包装された精米」などと定義されている。収穫してから流通するまでの準備期間を踏まえると、新米の出荷のピークはだいたい9月から10月ごろだ。まさに今がハイシーズンといっていい。

新米はだいたい翌年1月までには売り切れてしまう。つまり、新米を食べられるのは、ほんの数カ月だけ。残りの大半は収穫後、時間が経過したお米を食べていることになる。以前、知り合いのお米マイスターが「米は生ものだから、できるだけ早く食べて」と話していたが、やはりそれは普遍的真実なのではないだろうか。

前置きが少々長くなってしまったが、今回のテーマは「新米の楽しみ方」。そのままでもおいしいが、塩をちょっとだけ合わせ「塩むすび(塩おにぎり)」などにすると新米のおいしさが一段と引き立つ。現在、国に登録されているうるち米の品種は440種にも上っている。これに合わせて論じているとキリがないので、今回は少々乱暴だが、お米を特徴ごとに4タイプに分類し、それぞれに合う塩を提案することにしよう。