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全国トップクラスの進学校の灘中学・高校(神戸市)。大半が東京大学や京都大学、国公立大学医学部に進むが、自由な校風で「神童の楽園」と呼ばれる。大人になって、どんなキャリアを歩むのか。灘・東大出身で米金融大手のゴールドマン・サックス(GS)では金利トレーダーとして活躍、現在は「金融教育家」と名乗る田内学氏の今にスポットを当てて探ってみた。

子供にも理解できる経済学の本を発売

「日本は財政破綻なんてしないですよ!」「何でなん?」。40代の男性2人が漫才のように掛け合いをするライブ配信サービス「インスタライブ」が東京・永田町界隈(かいわい)で話題になっている。田内氏の相方は灘、東大の3つ上の先輩で、スマートフォンゲームの芸者東京(東京・文京)の最高経営責任者(CEO)の田中泰生氏だ。田内氏はGSに16年間務めた後に退職。2021年に子供にも理解できる経済学の本として「お金のむこうに人がいる」を発売した。その本をネタにし、日本の財政や年金問題などをテーマに勝手気ままなトークをほぼ毎晩展開している。

全国トップクラスの進学校の灘中学・高校(神戸市)

全国トップクラスの進学校の灘中学・高校(神戸市)

この本やライブが評判を呼び、Zホールディングス(HD)社長の川辺健太郎氏など経営者とも対談。「日本は財政破綻するのではとよく騒がれるが、経済の仕組みを少し理解すれば、大丈夫だと分かってくる」と持論を展開した。政界では自民党内でも話題になり、勉強会にも招かれた。灘の大先輩でもある西村康稔前経済・財政再生相にも呼ばれ、財政や年金の課題について語った。

それにしても、なぜ外銀マンが突如、金融教育家に転じたのだろうか。田内氏は決して裕福な家庭に育ったわけではない。父親は中学卒業後、茨城県土浦市などでそば店を営んだが、教育熱心で「東大に行け、まず灘に入れ」と言った。一家はわざわざ茨城から兵庫県西宮市に引っ越した。そこに「浜学園」という灘中に進学実績トップの進学塾があったからだ。猛勉強して成績がトップになり、灘中に合格した。

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