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リモートワークの広がりを背景に、多様な働き方への関心が高まってきた。複数の仕事に就くパラレルキャリアや副業を、キャリアプランに取り入れる動きも勢いづいている。こうした流れを受けて、転職サイト「日経転職版」は特別セミナー「自分らしい働き方、キャリア選択のヒント」を開催した。一般社団法人at Will Work代表理事を務めながら、シリコンバレーに本社があるベンチャーキャピタル、Plug and Play Japanの執行役員CMOとしてマーケティングとPRを担当している藤本あゆみ氏と、法政大学教授で一般社団法人プロティアン・キャリア協会代表理事の田中研之輔氏に、自分らしい働き方と新しいキャリア選択について語ってもらった。

田中氏 2021年は「ダイバーシティー&インクルージョン(多様性と包摂)」がテーマとしてよく挙げられるようになり、多様な働き方を認めていこうという時代が徐々に出来上がってきたと感じました。しかし、多様と言っているだけではダメで、複層的なキャリア、つまり社員として働きながらもう1社でも働けるとか、機会だけではなく「役割の多様」も必要だと思っています。この5年で、藤本さんたちが目指してきた多様な働き方は実現できたと思いますか?

藤本氏 すべての人にとって働きやすい環境を作りたいという思いから、「at Will Work」という5年限定の社団法人を立ち上げました。そのような環境をどうやったら作れるのか、働き方の選択肢をどうやったら増やせるのか、などの課題にこれまで取り組んできましたが、確実に変わってきたと思います。

リモートワークは新たな発想でのキャリア選択のきっかけになった(写真はイメージ) =PIXTA

リモートワークは新たな発想でのキャリア選択のきっかけになった(写真はイメージ) =PIXTA

5年前に私たちが「こうなっていたらいいよね」と思い描いていたことよりも、今の状況はかなり進んでいて、それは良くも悪くも新型コロナウイルス禍のおかげだと思っています。リモートワークをする人が増えるだろうとは思っていましたが、これほど増えるとは思いませんでした。リモートワークを実際にやったことで、例えばNTTやヤフー、メルカリのような大きな会社が「リモートワークを前提とした組織づくりをします」と宣言し、いろいろな会社の動きが「選択肢を広げて働き方を一緒に考えよう」という方向に変わったと思います。

田中氏 2021年は、私たちが「キャリアを自ら選んでいく」という選択肢を得た1年だったと思います。いわゆる「日本型雇用」はジェネラリスティックなキャリア形成を守ってくれてはいましたが、コロナ禍を経験したことで、これからは日本型雇用のいいところを受け継ぎつつも主体的にキャリア形成をしていかなければならないと気づいた人が多かったのではないでしょうか。

藤本氏 大変なことだとは思います。今までは会社が守ってくれたので、用意されたはしごをとにかく登っていけばよかったわけです。迷いはないし考えなくてもよかったところから、急に「あなたはどうしたいの?」と聞かれて考えなければならなくなったのですから、それはそれでつらい時代に入ったのかもしれません。

田中氏 私はそれを「キャリアトランスフォーメーション」と呼んでいますが、歴史的な転換期の中で、変化に翻弄(ほんろう)されるのか、変化を積極的に受け入れてトランスフォームしていくのか、自分で考えて選択していかなければならないということだと思います。

そういう意味で藤本さんは、いろいろなことにチャレンジしていますが、飛び込む勇気を持つためのコツがあるんですか?

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