これは戦略系コンサルが少数精鋭採用のためだ。いずれも採用数などの情報は開示していないが、今やキャリア官僚よりも狭き門。マッキンゼーはデジタルトランスフォーメーション(DX)対応で需要が拡大して以前より新卒数を増やしているが、ベインは「新卒も2桁は採っているが、大量採用というほどではない。1次では知識量ではなく、論理構成と数理処理の能力検査を行い、その後は面接を何度か繰り返して人選する。うちは採用後の面倒見も良く、人材育成は手厚い。確かに東大出身者は多いが、多様な人材を求めている」(西由希子マーケティング・広報部門長)という。

東大新聞とNewsPicksによる20年までの5年間の東大生の就職動向の共同調査によると、20年卒では新卒採用者に占める東大生の割合はマッキンゼーは50%を超え、ボスコンとベインも20~50%の高い水準となっている。「17年以降、MBBなどコンサル人気が急激に上がったようだ」と東大新聞編集長の鈴木茉衣さん(文3の2年生)は語る。まるで霞が関の中央官庁のように東大出身者の比率が高まっているわけだ。

なぜ、MBB人気が高いのか。3社の顧客は大半が大手企業で、幅広い業種に広がっている。戦略コンサルになれば、若手のうちから顧客企業の経営陣と交わり、経営や事業戦略などを描く。DXやマーケティング、会計、財務など各分野に関する能力を高められる。「セカンドキャリアも見据えた選択なのではないか」と鈴木さんは話す。かつての東大生は生涯続く「高値安定」のキャリアを求めたが、今の時代に一生安泰の職業などない。

20代で1000万円プレーヤーも

職務内容が明確で、就業時間ではなく成果で評価する「ジョブ型雇用」もコンサル人気を後押しているという。鈴木さんは「コンサル志望者はジョブ型雇用を求める比率が高いという調査結果もある。自分のやりたことをストレートにやれて成長でき、専門性も磨けるイメージがある」という。戦略コンサルの仕事はハードだが、その分報酬も高い。20代で1000万円プレーヤーになる人もいる。

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官僚は人気下落 起業家は上昇