新卒採用はポテンシャルや適性を判断されるが、第二新卒はあくまで中途採用。企業によって求められるスキルや経験がまちまちで採用基準をつかみにくい。有名企業が第二新卒の採用も増やしているとはいえ、数名程度のケースが多く、新卒採用に比べると狭き門だ。新卒就活をやり直す感覚で未経験の職種や業界を志望すると、思った以上の苦労が待っているかもしれない。

第二新卒の転職希望者はどのようなことに気をつければいいのか。若手専門の転職エージェントと、企業の人事担当者に、それぞれアドバイスを聞いた。

「就活でうまくいった人ほど注意」

UZUZの川畑専務

「第二新卒といえど未経験分野への転職は簡単ではない。新卒と中途はルールが違うので、就活がうまく行った人ほど注意してほしい」。このように呼びかけるのは、第二新卒などの採用支援を手がけるUZUZの川畑翔太郎専務だ。

10年以上、若手社会人のキャリアコーチングを手掛けてきた川畑さんによれば、転職先の業界や職種に求められる採用基準に達しているかをチェックするためには、キャリアの「縦軸」と「横軸」の掛け合わせを意識するのがおすすめだという。

<採用要件を知るためのキャリアの軸>
・キャリアの「縦軸」:転職先の業界・職種の経験年数がどれくらいあるか
・キャリアの「横軸」:業務遂行に求められる資質が、自分の知識や技術とどれくらい一致しているか

キャリアの「縦軸」は、求人によく書いてある「○○経験が3年以上」といった要件。一方、未経験の仕事に適応できるかを判断する目安になるのは、「横軸」の方だ。

法人営業の経験者(IT未経験)がITコンサルタントを希望するケースを想定して、求められるキャリアの「横軸」を分析してみよう。

<キャリアの「横軸」の分析の仕方>
(1)仕事に求められるスキル要素を分解する
「ITコンサルタント=論理的思考力×資料作成能力×法人顧客とのコミュニケーション×ITの基礎知識×マネジメント力×情報収集能力」
(2)スキル要素の重要度を重み付けする(下図の左側の★印)
(3)自分の知識や技術がどれくらい一致するか分析する(下図右側の★印)
UZUZの資料をもとに筆者作成。左がITコンサルタントに必要とされるスキル要素とその重要度。右が求職者(法人営業経験者で、IT業界未経験の場合)が保有するスキルや経験値。

中途採用ではキャリアの「縦軸」に意識が向きがちだが、「横軸」も忘れずに分析することが大切だ。自分のどんな経験を横断的に生かせるかを整理することで、アピールできる材料を書類や面接でもれなく伝えられるようになるだろう。

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IT業界の中でもハードルに違いがある