転職か?残留か? 40歳からの判断基準は「善は急げ」ミドル世代専門の転職コンサルタント 黒田真行

今40歳を超えて50歳を迎えている「就職氷河期世代」(1993~2005年に大学や大学院卒業して社会に入った世代)は、バブル崩壊とデジタル革命の二重のダメージを受けてきました。内閣府の調査によると、2020年第2四半期時点で雇用保蔵者数(企業内失業者数)は614万人となり、早期希望退職募集などの標的にされています。40代ど真ん中の氷河期世代が残りの仕事人生をどうデザインし、生き残っていくべきか。今回は、氷河期世代のキャリア戦略にスポットを当てて掘り下げてみたいと思います。

時代の波に翻弄されてきた氷河期世代

氷河期世代はバブル崩壊やリーマン・ショックといった不況の波や、製造業中心の社会からインターネットや人工知能(AI)中心のデジタル社会へのシフトによって、就活や転職で他の世代に比べて、非常に苦労を強いられてきた世代です。結果的に希望する会社や仕事に就職できなかったり、正社員になることがかなわず、フリーターで生きていくしかなかった人が数多く生まれた世代でもあります。

「1億総活躍社会」「人生100年時代」というキャッチフレーズが掲げられた安倍政権時代の2019年には、それらの実現のための目玉政策として発表された「就職氷河期世代支援プログラム」において、厚生労働省の指揮のもと、3年間の集中支援プログラムの対象となっています。

氷河期世代はキャリアの岐路にさしかかりつつある(写真はイメージ) =PIXTA

氷河期の第1世代はすでに社会に出て30年。年齢で言えば50代前半を迎えています。氷河期の最後の世代もすでに40歳を超える時期にさしかかっています。二重三重に世の中の変化のしわ寄せを受けてきたこの世代に、いまさらに早期退職勧告など、リストラの波が襲いかかってきています。

しかし、残り20年近い仕事人生を前にしてここでリタイアするわけにもいきません。これからのキャリア形成にどう向き合っていくべきなのか。いくつかの視点で考えてみたいと思います。

「このままのキャリア」はどんな未来につながるのか?

まずは、現在のキャリアをこのまま続けていくか、なんらかの方向転換をするかどうかの判断です。

キャリアについて懸念を抱きながらも、明確なアクションをせず、「何となく将来が不安」「でも、可能な選択肢は限られている」「できるだけリスクは取りたくない」ということをぐるぐる考えて時間ばかりが経過してしまう。40歳、45歳、50歳、55歳と、いつの間にか年を取り、結局、さらに選択肢が狭まって身動きが取れなくなる。転職支援の仕事をしていると、そういう悪循環に嵌まり込んでしまう人がいかに多いかが見えてきます。

今の会社で頑張り続けるのも、転職するのも、起業するのも、すべては単なる選択肢でしかありません。ただ、どの選択肢を選ぶかどうか、自分の中で覚悟を決めずに、ずるずる悩ましい状態を続けることが最も精神衛生的にもよくない状態だと思います。

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