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令和以降に大学や大学院を出て社会人になった女性が、出産と仕事の現実の間で揺れている。日本経済新聞社の調査では、出産希望者は第1子の理想の産み時を平均27.7歳と回答。そのうえで半数超が入社前に比べ、第1子の出産理想年齢は「遅くなった」と答えた。調査では若手女性社員らが仕事と家庭の両立や収入、子育てに対して不安を抱いている様子が浮かびあがった。

「子どもほしい」人の9割、「なるべく早く産みたい」

「子どもは絶対にほしい。でもタイミングの正解が分からない」。都内の大学を卒業して2021年春に人材サービス会社に入った女性(23)は思い悩む。

理由は家庭と仕事の両立だ。現在交際中の男性は残業が多く、自分より収入が高い。彼と結婚すれば「家事育児は自分が主に担わざるを得ない」と話す。一方で「最年少女性マネジャーになりたい」という目標もある。キャリアと子育てが両立するのか、壁の高さを感じるという。

日本経済新聞社は7月15~18日、インターネット調査会社のマイボイスコム(東京・千代田)を通じ、元号が令和に変わった19年5月以降に大学または大学院を卒業・修了して就職し、現在正社員として企業で働く全国の女性千人に意識調査を行った。回答者の平均年齢は23.9歳。主に社会人歴1~3年目で出産経験はない。

将来的に子どもがほしいかとの問いに「ほしい」と回答したのは68.7%、「ほしいと思わない」が7.9%、「どちらともいえない」は23.4%だった。

「ほしい」と答えた人に、出産のタイミングについて聞くと「(子どもを産むのであれば)なるべく早く産みたい」との回答が96.1%にのぼった。理由としては「(自身の体力やママ友との関係から)若い方が子育てがしやすい」が最多の68.5%、「高齢になると妊娠や出産が身体的に厳しい」(57.3%)、「2、3人目の子どもがほしい」(42.1%)と続いた。

将来的に子どもがほしいかとの問いに「ほしい」と回答したのは68.7%となった(写真はイメージ=PIXTA)

将来的に子どもがほしいかとの問いに「ほしい」と回答したのは68.7%となった(写真はイメージ=PIXTA)

厚生労働省が6月に発表した21年の人口動態統計によると、1人の女性が生涯に産む子どもの数を示す合計特殊出生率は1.30と6年連続で低下した。第1子出生時の母親の平均年齢は6年ぶりに上昇し、過去最高の30.9歳だった。

そんな中でも今回の調査では、7割近い若手女性社員らは積極的に「子どもを持ちたい」という意欲を持ち、その大半ができるだけ早いタイミングでの出産を希望していることが分かった。

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