続々と登場する春のファッションアイテムの中から、何を選べばいいか。ファッション業界の洒落(しゃれ)者たちに、おすすめのアウターやシャツ、小物、シューズを挙げてもらうこのシリーズ、3回目の今回は春の装いを華やかにするカラーパンツやデニムと、その着こなしをお届けする。ここからあなたに最適な春の一品を探そう。
カラーパンツでカジュアルの装いを華やかに
カラーパンツを主役にするなら、春はグッドタイミングといえる。遊び心のあるアイテムだけにカジュアルな装いが、がぜん華やぐからだ。気をつけたいのは脇役を控えめにすること。これなら失敗がない。
「爽やかなグリーンのパンツで春らしく軽快に」(シップス プレス 河野建徳さん)
■PT TRINO(ピーティー トリノ)
パンツのグリーンが爽やかな春の装い。色味を生かした季節にぴったりの軽快さが感じられる。脇役のアイテム使いにも河野さんらしい工夫が。生成りのジャケットと靴、白いリネンのバンドカラーシャツは、清涼感とパンツの華やかさを際立たせる。また、スカーフを同色系でまとめることで統一感をもたせたという点もさすがだ。
■TANGENT(タンジェント)=左
英軍のパンツをもとにほかにない個性派が誕生
ミリタリーパンツのみを作る日本のパンツブランド、タンジェントから意欲作が登場した。1940年代のグルカパンツをベースにした本作は、英軍ならではのボタン付きベルトループやサイドアジャスターを踏襲しつつ、腰回りのダーツで立体感も演出している。さらには春夏らしいペールトーンとワイドシルエットなど見どころ満載だ。3万5200円(トゥモローランド)
■INCOTEX(インコテックス)=中
高いテーラリングの技術と時代感がひとつになった
フロントはボタンとファスナーで、上品に仕立てつつ、腰はドローストリングと背面のゴム入り仕様でリラックスできる着心地を実現している。生地に伸縮性を持たせてあるので、スリムなシルエットでもはきやすさにおいては心配無用だ。左右のヒップポケットはフラップ付きと、丁寧な仕事ぶりはさすがパンツの名門だ。4万700円(阪急メンズ東京)
■PT TORINO(ピーティー トリノ)=右
独特の加工、美脚、快適さとすべてをかなえたパンツ
ピーティー トリノの中でも、美しいシルエットはそのままにカジュアルに仕上げているスパークラインの新作をご紹介。季節感を堪能できる鮮やかなブルーの色合いは、ヴィンテージのようなウォッシュ加工を施すことで、大人も取り入れやすい雰囲気になっている。細身ではあるが、ストレッチが利いていて、スマートかつ楽にはける。3万8500円(PT JAPAN)