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ハンバーガーがつまみ 飲めるファストフード新顔2店

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NIKKEI STYLE

長く続いた緊急事態宣言が明け、ようやく外飲みが楽しめるようになった。ただ、また新型コロナウイルスの感染拡大につながるのではと、外飲みムードはまだ控えめだ。そんな中、お薦めしたいのが「ファストフード飲み」。ファストフード店での外飲みならば、一人でもさくっと楽しめ、密にならず長居もすることがない。しかも、今年これにうってつけの店が相次ぎオープンした。

ツリーアンドツリーズ 新橋で居酒屋利用できるハンバーガー店

まずは、「ドムドムハンバーガー」を運営するドムドムフードサービス(神奈川県厚木市)が今夏オープンした新業態、東京・新橋の「TREE & TREE's(ツリーアンドツリーズ)」。そして、A5ランクの和牛一頭買いの焼肉業態を展開する平城苑(東京・足立)が初めて手掛けるハンバーガー店、東京・日本橋の「Wagyu Burger (ワギュウバーガー)」だ。こちらは今春オープンした。いずれも、黒毛和牛を使ったハンバーガーが売りの店で、コストパフォーマンスが最高にいい外飲みができるのだ。

近年、ハンバーガーの値段が1個1000円を超えるグルメバーガーが人気を集めるようになるとともに、メニューに酒類が並ぶハンバーガー店が珍しくなくなった。ただ、本当に酒に合うハンバーガーは多くない。当然だ。そもそも、大抵は酒を飲むためのメニューとして開発されているわけではないからだ。

ところが、TREE & TREE'sが店を開いたのは「サラリーマンの聖地」である新橋。都内随一の居酒屋の街だ。そのため、ファストフード店としては珍しく「居酒屋」利用もできるユニークな作りとなっている。ドリンクメニューには、生ビールやハイボール、レモンサワーが並び、ドリンクリストにはグラスワインのほか、赤白各5種類ものボトルもそろえる。

出色は、「こぼれ升スパークリング」。グラスを中に置いた升にあふれ出すまで注いだスペイン産の辛口スパークリングワインは、1杯590円。ワインは、通常1本で6杯どりだが、このドリンクでは3、4杯しかとれない。

「安くしすぎたかな」とメニュー開発を担当するドムドムフードサービス取締役部長の浅田裕介さんは頭をかくが、「市場調査をしたところ、グルメバーガーの店ではお酒が1杯800~1000円ぐらいする店が目立った。これだと、ハンバーガーなどを含めると会計時には4000円ほどになってしまい、結局お酒を飲んでいる人は少ないと感じた。立地もあるが、1、2杯飲んでも2000円程度に収まる、ちゃんとお酒を楽しんでもらえる店を出したいと思ったんです」と言う。

当然、フードも「飲めるメニュー」満載だ。この店の看板メニューは和牛100パーセントの「和牛バーガー」なのだが、こちらはいわば「昼の顔」。シャキッとしたレタスとフレッシュなトマトに合うあっさりと健康的な味わいなので、おいしいものの酒には合わない。実は、TREE & TREE'sの酒のつまみ最強メニューは、この「昼の顔」から出た端材を利用したメニュー。「牛筋デミグラス煮込み」(690円)なのだ。

「牛筋は硬いためハンバーガーのパティには使えず、仕込む段階でどうしても『いらない部位』となる。ただ、調理に手間はかかるものの、独特のうま味と甘みがある部位で、捨てるにはしのびなかった。そこで、下ゆでをしてアクや脂を抜き、デミグラスソースで軟らかく煮込んだメニューを開発したんです」(浅田さん)

一皿に使われる牛筋はたっぷり120グラム。これだけで2、3杯酒が飲めそうなボリュームがある。とろとろに煮込まれていて、添えられた甘みのあるバンズとの相性もいい。ちなみにバンズは和牛のしっかりとした食感に負けないようにと「和牛バーガー」のために開発されたもので、小麦粉に米粉を合わせているため少しもっちり感がある。通常のドムドムハンバーガーで使われているバンズの4倍もの価格といい、同店のバンズはすべてこれを用いている。

「丸ごと!!カレイバーガー」の衝撃

一方、バーガー類で注目したいのは、9月に期間限定メニューとして登場した「丸ごと!!カレイバーガー」だ(同店ではフライドポテト付き、990円。好評なため終売は未定)。甘辛しょうゆだれを塗った揚げカレイが一尾丸々バンズに挟まれたインパクトのあるメニューで、タルタルソースをかけた千切りキャベツと合わせている。バンズがなければ居酒屋メニューそのもの。パリパリの尾びれはまさに酒のつまみで、ハイボールを喉に流し込みたくなること必至だ。

このメニュー、実は浅田さんが商品開発の定期プレゼンテーションの際、単なる「面白ネタ」として出したものだった。カレイは、5枚おろしにして、頭を取り、骨、内臓を抜いてから元の形に戻した冷凍品で、懇意の業者から「こんなものがある」と紹介された食材。「面白いと思ったけど、本気でメニュー化しようとは思ってなかった」と言う。

通常、プレゼンの場に出す料理は作り込んでいるのだが、「ネタ」だった「丸ごと!!カレイバーガー」は、ぶっつけ本番。当日まで、カレイを揚げてみたこともなかったそうだ。ところが、「こんなにおいしいフィッシュバーガーを食べたのは初めて」と参加者に絶賛され、商品化することに。丸ごと揚げてあるためか魚のうま味がたっぷり感じられる一品だ。

同店では、ドムドムハンバーガーが2019年に期間限定で売り出し、大きな話題を呼んだ「丸ごとカニバーガー」(1390円、フライドポテト付き)も定番メニューにラインアップする。殻ごと食べられるソフトシェルクラブを1匹まるごと使ったバーガーで、人気のあまり昨年オープンしたドムドムハンバーガーの浅草花しき店では、定番メニューとした商品。同店ではなんと1日450個も売ったことがあるお化け商品だ。

ところが、「ツイッターの反応を見ると、『丸ごとカニバーガー』を発売したときより、『丸ごと!!カレイバーガー』の方が投稿が多いぐらいで驚いている」(同社広報、近藤彰さん)そう。「カレイバーガー」はほかのドムドムハンバーガーでも食べられる商品なのだが、TREE & TREE'sでは、前述のように他店とはバンズが異なるほか、フライドポテトとのセット販売になるため、ハンバーガーによく使われるピクルスの代わりにガリが添えられている(ガリはイートインのみ)。これがまた酒のつまみになる。「カニバーガー」のように、ぜひ定番化してほしいものだ。

そのほかにも、同社の名物社長・藤崎忍さんの好物である、エビのすり身をパンに載せて揚げた「ハトシ」(590円)やアヒージョなどもメニューに並び、あれこれ頼みたくなる。料理のレシピを考えるのがめちゃめちゃ好きという浅田さんは、営業が軌道に乗れば、新しいメニューをどんどん増やしたいといい、これからも楽しみだ。

ワギュウバーガー 和牛一頭買いから出る極上のスネ肉バーガー

さて、TREE & TREE'sが「ファストフード居酒屋」なら、Wagyu Burgerはグルメバーガーの王道をいく店。ただし、100パーセント和牛のパティを用いながら酒に合うハンバーガーを出す珍しい店だ。和牛の使用をうたうハンバーガー店は増えているが、その繊細な味わいゆえに酒との相性は必ずしもよくない。先にも書いたが、あっさり健康的な味わいゆえに、必ずしも酒を飲みたくはならないのだ。ところが、たっぷり150グラムの和牛パティを使ったこの店の看板商品である「THE和牛バーガー」(1430円)を一口食べれば、コーラではなく酒を飲みたくなること請け合いだ。

同店を経営する平城苑は1970年創業の老舗。A5ランクの和牛の一頭買いにこだわり焼肉店を展開してきた。しかし、一頭買いをすれば、どうしても焼き肉には適さない部分がでてくる。その一つが、「THE和牛バーガー」に使われているスネ肉だ。よく動かす部位なので味が濃いが硬いため、使用するにはひき肉にしたりよく煮込んだ料理としたりする必要がある。

和牛のネックでつくった「和牛ベーコン」が絶品

「スネ肉でおいしい料理はできても、焼き肉を食べにいらっしゃるお客様にとってそもそも料理の優先順位は低い。どうやって、こうした部位を活用するかは長年の課題でした」(平城苑経営企画室新規事業担当マネージャーの西野英樹さん)と言う。そうした中、同社が焼肉店を出店する商業施設コレド室町テラス内で別会社のハンバーガー店が閉店することになり、その機材をそのまま受け継ぐ形で、ハンバーガーの店を開くことになった。話が進み始めたのは、昨年11月頃だったという。

50年の経験から和牛の特徴は知り尽くしているとはいえ、ハンバーガーは経験のない新しい料理。料理を完成させるためにアドバイスを得たのは、人気グルメバーガー店「GOLDEN BROWN(ゴールデンブラウン)」(経営:ジョンノブアンドパートナーズ、東京・渋谷)のオーナーシェフ、久富信矢さんだ。「うちの店では、オーストラリア産の牛肉を使っているのですが、和牛は別の生き物みたいに味が違う。最初にうちの店のバンズに挟んでみたら、和牛は味が繊細なのでパンの味の方が勝ってしまった。簡単に仕事を受けてしまいましたが、大変でした」と話す。

完成したパティはスネ肉100パーセントだが、最初からこの配合となったわけではない。やはり焼き肉で使いづらい部位を中心に4種類ほどの肉と合わせながら、肉のひき方も何種類も試した。また、最終的には粗びきと中びきの2種類を合わせることになったが、配合は10パーセント刻みで試作したという。ここまで細かな作業ができたのも、一頭買いし自社で加工工場を持つ平城苑だからだろう。バンズも既製品ではこれというバランスのものに出合えず、フランスパン専門店「MAISON KAYSER(メゾンカイザー)」に依頼し、オリジナルで作ることに。生クリームを用いたリッチな味わいのパンだ。

バンズの方向性が決まっていくなかで、「THE和牛バーガー」最大の特徴である食材のアイデアも生まれた。ネック肉を使った「和牛ベーコン」だ。力強い薫製ができる桜チップで3時間いぶした薫香豊かなベーコンで、これが全体をまとめあげている。「和牛でベーコンを作ったらどうか」という平城苑社長、鏑木順之さんの一言がきっかけだという。

「最初は薫製の味に覆われ、和牛のよさが分からなくなるのではと思ったが、試作すると段違いにまとまり驚きました」と西野さんは振り返る。そして、この「和牛ベーコン」こそが、このハンバーガー片手に酒を飲みたくなる一番の理由。上質の肉の薫製が使われているとなれば、酒が合わないわけはないのだ。

ベーコンは、トッピングとしても売られていて、別皿に出してもらうことができる。その値段はなんと280円。たっぷりとした薫香でかむほどに味わい深いベーコンは、これをつまみに2杯は飲めそうな逸品である。スナック菓子のような値段で、A5ランクの和牛を用いたつまみを頼めるとは、至福の外飲みではないか。

「和牛ベーコン」を使用しているハンバーガーは「THE和牛バーガー」とこれにチェダーチーズをプラスした「和牛チーズバーガー」。ビールにも合うが、組み合わせを試してほしいのは「ラムコーク」(550円)だ。2~3年オークだるで熟成したラム原酒をブレンドした「バカルディ ゴールド」を使ったコーラ割りであるため、たる香がベーコンによく合う。

せっかくの外飲みの解禁。コロナ第6波にも留意しながら、まずはファストフード店で軽く極上飲みといこう!

(ライター メレンダ千春)

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