
趣向異なる2つのホテルを併設
四条河原町という京都市内の繁華街にあって天然自家源泉の大浴場にゆっくりひたれるホテルが「四条河原町温泉 空庭テラス京都/四条河原町温泉 別邸 鴨川」だ。阪急・京都河原町駅から徒歩1分、同じ建物に2つの趣向を異にするホテルを併設。どちらに宿泊しても最上階の9階にある東山の山並みを一望する展望露天風呂や、壮大な景色を楽しみながら足湯につかることができるルーフトップ・ラウンジ「空庭テラス」が利用できる。
2つのホテルのエントランスは一緒で、入り口には四条河原町温泉の看板と手湯が設けられている。それぞれのフロントが最上階にあって、チェックインから分かれる。一つは京都らしい和の設えがくつろげる102室の「四条河原町温泉 空庭テラス京都 (以下 空庭テラス京都)」、もう一つはすべての客室に自家源泉の露天風呂を備えたラグジュアリーな32室の「四条河原町温泉 別邸 鴨川(以下 別邸 鴨川)」だ。1階の京都の会席料理が味わえる「京割烹 東山」は「別邸 鴨川」の宿泊者専用となっている。

最上階には、日替わりで男女入れ替えの天空露天風呂が2つ。2つとも水圧を心地よく楽しめる水深120センチの深湯と乳白色のマイクロバブルで肌がしっとりつるつるになる感じのシルキージャグジーバスだ。「八坂の湯」は東山の大パノラマが楽しめ、「庭の湯」は緑の木々に囲まれた落ち着いた空間だ。また、コーヒー、紅茶、抹茶ドリンクなどと湯上がりにアイスクリームも用意されたプレミアムゲストラウンジや夕刻にはウエルカムドリンクのサービスもあって絶景の広がる空庭テラスでもくつろげる。
「空庭テラス京都」の客室は3タイプあるが、どの部屋もソファが置かれて、シモンズ製のベッドが快適だ。朝食には、京野菜を使ったおばんざいが詰まった懐石弁当が用意される。一方の「別邸 鴨川」の客室は9タイプで、全室に自家源泉の露天風呂を備え、日ごろの疲れを部屋で癒やせる。東山と鴨川の2方向の景色が広がる角部屋や自室テラスのソファで東山三十六峰と京の街並みを独り占めできる客室も。手作りの味噌とダシで始まる豪勢な京懐石スタイルの朝食を楽しめる。
コロナ禍が今なお続いているが、感染予防対策をしっかりと講じた上で、たまには「自分にごほうび」もいいだろう。
世界有数のトラベルガイドブック「ロンリープラネット日本語版」の編集を経て、フリーランスに。東京と米国・ポートランドのデュアルライフを送りながら、旅の楽しみ方を中心に食・文化・アートなどについて執筆、編集、プロデュース多数。日本旅行作家協会会員。