美術館のようなホテル

パークホテル東京の25階で5月15日まで開催中のART colours 「一陽来復展」

都営地下鉄大江戸線・新交通ゆりかもめの汐留駅からすぐの汐留メディアタワー。その25階から34階には各階回廊がアート作品を展示するCorridor Gallery になっている「パークホテル東京」が入っている。館内のアート作品は400点以上にのぼり、そのほとんどを購入でき、さながら美術館のようなホテルだ。

ゲストが最初に到着する25階のアトリウムは、都内最大級の吹き抜けになっており、大きなガラス窓越しに見える東京タワーが印象的だ。このフロアでは、日本の美意識のひとつである室礼(しつらい)によるおもてなしのように、日本の四季を表現する展示会ART colours が催されている。30メートルもの高さの壁には、夕刻になると出展作品が映像で映し出される。

270ある客室のうち33室は、壁に直接作品が描かれた「アーティストルーム」で、空間がそのまま作品になっている。アーティストが一定期間滞在して作品を制作する「アーティスト・イン・レジデンス」をホテルとして展開し順次、アーティストルームを拡充している。

東京芸術大学大学院で日本画を専攻。日本画家として活躍する大竹寛子氏による桜が描かれた部屋

壁に枝を広げた満開の桜が美しい部屋、生い茂る緑の合間をぬって龍神がゲストをもてなすかのような部屋。どの部屋もアーティストによって空間の使い方にも変化があって、いろいろな部屋に泊まってみたくなる。

半年ごとに変わる25階の季節展示に合わせて、25階のレストランとバーではオリジナルカクテルやデザートなどが、また日本料理店でも作品をイメージしたメニューが味わえる。回廊のアートを鑑賞するもよし、アーティストルームに泊まるもよし、アートにどっぷりひたって過ごせるホテルである。

小野アムスデン道子
世界有数のトラベルガイドブック「ロンリープラネット日本語版」の編集を経て、フリーランスに。東京と米国・ポートランドのデュアルライフを送りながら、旅の楽しみ方を中心に食・文化・アートなどについて執筆、編集、プロデュース多数。日本旅行作家協会会員。