国分グループ本社の「プラントベースミート植物性たん白で作ったコンビーフスタイルミート」(80グラム、432円)

そぼろ弁当にも使えて便利

国分グループ本社(東京・中央)の「プラントベースミート 植物性たん白で作ったコンビーフスタイルミート」は、冒頭で紹介したオーサワジャパン「穀物で作った畑の肉 ひき肉タイプ」と同じく、ひき肉のような形状だ。主な原料は大豆タンパクにエンドウタンパクをミックスしたものという。

品名にコンビーフスタイルと書いてあるけど、肉の形状はコンビーフほど繊維質を感じない。色合いも濃い茶色だから、ひき肉を炒めてしょうゆで味付けしたそぼろのように見える。となれば、そぼろとして扱う方が手っ取り早いのではないか。そこで、ご飯といり卵を用意し「そぼろ弁当」を作ってみた。

いり卵などと盛りつけてそぼろ弁当に

ご覧のように、プラントベースミート1缶の約半量を使って、そぼろ弁当一人前の出来上がりだ。この代替肉も、食べた時に鼻から抜ける匂いには穀物っぽさがある。繰り返しになるが、それは悪い匂いではなく、植物性代替肉に特有のものであり、今後、代替肉がさらに進化する上で、匂いは最大の課題になるかもしれない。

プラントベースミートも、歯応えは文句の付けようがない。赤身肉っぽい部分と脂肪っぽい部分、肉の繊維がほぐれていくような感覚もある。味付けも色の割には濃すぎず、ほんのり甘塩っぱくて、ご飯のおかずにちょうど良かった。

代替肉に取り組む企業の多くは、畜産に頼らないことで環境問題の一部を解決できると信じている。その姿勢は、特に環境意識が高いと言われるZ世代(1990年代後半〜2000年生まれ)に大きな影響を与え、売り上げを伸ばしている。代替肉市場で先行する米国では、2018年に15社だった参入企業が、1年後には約100社に、20年6月には約200社まで急増したそうだ(参照:『フードテック革命』日経BP)。

僕個人としては、今後も牛や豚、鶏などを食べていくつもりだが、肉食の割合を減らしていくことには意味があると思う。気分や状況に応じて肉を食べたり、代替肉を食べたりしたいと思っている人には、缶詰の代替肉は手軽でありがたい。

※商品の価格は税込み

(缶詰博士 黒川勇人)

黒川勇人
1966年福島市生まれ。東洋大学文学部卒。卒業後は証券会社、出版社などを経験。2004年、幼い頃から好きだった缶詰の魅力を〈缶詰ブログ〉で発信開始。以来、缶詰界の第一人者として日本はもちろん世界50カ国の缶詰もリサーチ。公益社団法人・日本缶詰びん詰レトルト食品協会公認。

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