Men's Fashion

ロングパワーリザーブ 「5日間持続」の安心感

編集長探訪

編集長探訪 アクティブ編(4) グランドセイコー

2022.12.16

「ロングパワーリザーブ」の機能を持つ腕時計がトレンドだと聞きました。パワーリザーブとは、機械式腕時計がゼンマイをフルに巻き上げた後に動き続ける時間のこと。一般的にはほぼ2日間、40~48時間のパワーリザーブが多いようですが、最近は72時間以上の製品が続々登場しています。果たしてどんな人たちが購入しているのでしょうか。




グランドセイコーフラッグシップブティック 銀座の神野重紀さんを訪ねました。「ビジネスパーソンに愛用者が多いグランドセイコーにも、80時間とか、120時間とか、長時間使用できるモデルがあります」。そう説明しながらおすすめモデルを見せてくれました。たとえば美しい白樺(シラカバ)の林をモチーフにしたモデル「SLGA009」は5日間、120時間のロングパワーリザーブ仕様です。「長時間のフライトがある海外出張などの際、こまめにゼンマイを巻かなくても動き続けるという安心感がありますね」と神野さん。アクティブなビジネスパーソンにとっては頼もしい相棒です。

神野さんによれば、新型コロナ感染拡大に伴うリモートワークの浸透も、ロングパワーリザーブ人気を押し上げた理由の一つのようです。「家で仕事をする時には時計をしない人が増えました。数日間のリモートワークの後、いざ出社となった時にも動き続けているこの機能の便利さがクローズアップされたのです」

コロナ下では仕事のスタイルが変わるとともに、ファッションのカジュアル化が一段と進みました。神野さんはそんな服装の変化にも注目しています。「おしゃれな方、時計好きな方は数本の時計をお持ちで、ひんぱんに付け替えられます。例えば週末はカジュアルな時計をしている人が、仕事が始まる月曜日にびしっとグランドセイコーをスーツに合わせる。そんな時、ロングパワーリザーブならゼンマイを巻かなくても動き続けています。しかもSLGA009が搭載している高精度のムーブメント、スプリングドライブであれば時刻がずれることもありません」と胸を張ります。

オンにもオフにも使える汎用性のあるロングパワーリザーブのモデルとして神野さんが提案するのは、ダイバーズウオッチ「SLGA015」です。「5日間の持続時間で、200m防水の機能があり、強い衝撃にも耐えられます」。最近、スーツやジャケット&パンツスタイルに合うダイバーズウオッチが欲しいというビジネスパーソンが増えているようです。グランドセイコーは自然界をモチーフに匠(たくみ)の技でデザインしていますが、このモデルが表現するのは黒潮。力強い潮の流れが文字盤に描かれ、スポーティー一辺倒のダイバーズウオッチとはひと味違う奥行きあるデザインです。実際にダイビングを楽しむアクティブな方にとっては、持続時間の長さは安全を託すポイントとなりそうです。

(Men's Fashion編集長 松本和佳)

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