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宇宙飛行士を目指す小仲美奈さん(中央) ©東北大学工学部Space Robotics Laboratory

宇宙飛行士を目指す小仲美奈さん(中央) ©東北大学工学部Space Robotics Laboratory

人類が半世紀ぶりに月面着陸を目指す「アルテミス計画」。米国が中心となり、日本や欧州も参加する国際的な宇宙プロジェクトだ。一方、宇宙航空研究開発機構(JAXA)も13年ぶりに宇宙飛行士の募集を始めたが、その選抜試験に挑んでいるのがパリ天文台研究員の小仲美奈さんだ。渋谷教育学園渋谷中学・高校(渋渋)や東北大学で学び、米欧にも留学。月周回衛星「かぐや」の命名者の一人でもある。21世紀の「かぐや姫」となれるのか。

JAXA選抜試験に4千人応募、200人に残る

「奇跡ですね。ここまで残れただけでもとても驚いています」。小仲さんは満面の笑みを浮かべながら、こう話す。JAXAの宇宙飛行士選抜試験には、当初4千人強が応募したが、7月段階で205人に絞られた。このうち女性は17人しかいないが、そこに残った。まだ、26歳の小仲さんだが、宇宙飛行士への夢を抱いたのは11歳の時だ。

2007年にJAXAが月探査のために打ち上げた月周回衛星の一般公募があった。「月に無事たどり着いてほしいから、かぐや姫かな」と気軽な気分で応募したら、採用された。普通のサラリーマン家庭に育ち、将来の目標など考えもしなかった少女にスイッチが入った。「宇宙飛行士になるなら、英語をしゃべれないと。留学できる中高に行こう」と渋渋を受験した。

「渋渋は私と同じ年の新興の学校。早口で英語を話す帰国子女に圧倒されながら、刺激的な毎日だった」と振り返る。ただ、都内でもトップクラスの進学校でもある。「優秀な同級生が多くて自信を失いかけた」。それでも英語力を磨き、高1夏から1年間、米ワシントンDCの高校に交換留学した。

米留学、多様な人種と交流、自信を回復

海外生活経験のない女子高生がいきなり現地高校に飛び込んだら、なじめなかったり、差別を受けたりする可能性もある。だが、戸惑ったのは最初だけ。校内には白人に黒人、ヒスパニック、アジア系など多様な人種がいて、日本人にも寛容だった。「宇宙飛行士が夢で、勉強もスポーツも得意だし、君はすごいよ」と一気に友人ができた。

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