変わりたい組織と、成長したいビジネスパーソンをガイドする

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リスキリングは自分のキャリアを大きく変えるという意味で、起業にも通ずるところがある。そこで、起業や新規事業の創出・支援を専門とする「起業のプロ」として知られる守屋実さんに、リスキリングに臨むビジネスパーソンに向けたピリ辛のエールをもらった。

リスキリングはよく「学び直し」と意訳されるのですが、ビジネスパーソンであればただ「学ぶ」だけで満足してはダメです。

まずやりたいこと、仕事でなし遂げたいことが目的としてあるはずで、それを実現するための手段として学びがあるんです。目的と手段が逆転してしまっている人が非常に多く、講演会などでもそこは結構辛辣に指摘します。

講演会や勉強会に出て、なんかいい気分になって、「勉強になりました」なんて言って、終わったらビールでも飲んでって……。それではダメで、「勉強になったというヒマがあれば、今この瞬間動いてください!」といつも言っています。

本業になじみすぎると動けなくなる

とはいえ、なかなか人は動けないですよね。それはなぜでしょうか。おそらく僕が「本業の汚染」と呼ぶものが原因だと思うのです。

本業の汚染という言葉、耳慣れないかもしれませんが、こういうことです。例えば、メーカーで製品を売る部門に配属されたら、製品を売ることばかり。製造部門だったら、つくることばかりになりがちです。そういった形で本業まみれになると、それ以外のことには何も気づかない人間になっちゃう、という意味です。

入社したときから当たり前に本業になじみすぎている人っていうのは、当たり前にその行いが身についている。だから、主体的に自分の判断で動くことができなくなっている。そのことにまず気づかないといけない。

何をリスキリングしようかなって、一生懸命みんなまず学ぼうとすると思うんですけど、主体的に「動く」「実践する」ことがあって、はじめて本当のリスキリングになると思うんですよ。

色々と考えて、どういう順番でリスキリングを進めればいいのか考えている暇があったら、「さっさと動きましょう!」というのが私の言いたいことです。そうしないと前に進まないですよ。

僕の専門である新規事業立ち上げにひき付けると、本当に何か事業を立ち上げたいと思っているのであれば、講演や本で読んだアイデアがちょっとでも参考になったのであれば、その瞬間、動けです。忘れないうちに体に定着させるのが大切です。

何度も何度も繰り返せばそのうち勝手に体が動くようになる。自転車に乗りたかったら、まずはサドルにまたがりますよね。リスキリングだって同じことです。

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