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写真はイメージ(PIXTA)

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ここ数年、営業デジタルトランスフォーメーション(以下営業DX)の必要性が折に触れて語られるようになった。営業DXとは、一言で言えば様々なデータやデジタルツールを用いて、営業のあり方や仕組みを見直す動きのことである。

そして、 営業DXによる目に見える変化として、顧客と直接対面せずオンラインミーティングやメールのみで営業活動を行うインサイドセールスや、商品購入後の顧客のサービス利活用を促進するカスタマーサクセスの台頭があげられる。

特に新型コロナウイルス禍以降、オンラインでの活動が社会的に受け入れられやすくなったことから、多くの企業が営業DXを進めており、営業効率や顧客カバレッジの改善を目指している。

また、営業DXは営業改善の観点だけでなく、組織の人材活用の観点からも注目されている。

例えば、育児介護の事情がある社員やシニア人材が、オンライン主体の新しい営業方法による柔軟な働き方の選択肢を得ることで、これまでの知識や経験を生かして継続的に活躍する例も多い。

したがって、従来の営業からインサイドセールスにリスキリングすることは組織のDXを進めることと人材活用の両面において極めて有効な手段といえる。

そこでこの記事では、インサイドセールスに必要なスキルを抽出して示すことで、リスキリングに挑戦したい読者の方々に役立ててもらいたいと考えている。だがその前に、インサイドセールスとはそもそもどのような仕事なのかについての解説に、もう少しお付き合いいただきたい。

営業の形ごとに違うインサイドセールス

グローバルインサイト合同会社代表 水嶋玲以仁氏

グローバルインサイト合同会社代表 水嶋玲以仁氏

実は、フィールドセールス(これまでの一般的な対面型の営業)にもルート営業や新規開拓営業などの種類があるように、インサイドセールスにもいくつかの種類が存在する。

フィールドセールスがオンラインも活用して営業を行うハイブリッド型や、アポイントの獲得だけを目指すテレアポ型などを除いた「純粋な」インサイドセールスの形式は、次の3つに大別される。

①1人のインサイドセールスが数社〜数十社程度の重点顧客に対応する「ABM (アカウント・ベース・マーケティング)型」②地域や業種などによって顧客をセグメントに分け、1人が数十〜数百社を担当する「テリトリー型」③顧客に割り当てる営業は基本的に置かず、マーケティング的活動を中心に営業活動を行い、インバウンドの案件を営業がさばく「カバレッジ型」である。

これらの型に応じて、求められるインサイドセールスのスキルや、チーム間の連携方法も大きく変わってくるため、型の設計とそれに合わせた人材配属・育成が重要である。

さて、ここからはインサイドセールス全般に求められるスキルについて順を追って説明していこう。大きく分けて、この5つに集約されると考えている。

①要約力分析力/数字力プロセス分解力④ノン/ローコンテキストコミュニケーション力鈍感力

それぞれ詳しく見ていこう。

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