
国内の大学受験より一足早く、欧米など海外大学の受験がスタートしています。渋渋、渋幕両校にもマサチューセッツ工科大学(MIT)など米欧の有名大学を志望する生徒がいます。海外大学進学の壁となるのは学力以外で言えばおカネの問題ですね。しかし、ファーストリテイリング会長兼社長の柳井正さんなど、ご自身の財団を通じて海外大学の進学支援をしてくださる経済人が出てきています。先日、柳井正財団関係者に話を聞きましたが、コロナ禍でも海外大の志願者は増えているようです。
特に増えているのは、すでに海外に暮らして現地校やインターナショナルスクールに通っている生徒だそうです。ネーティブ並みの英語力を備えているようですが、そのような生徒は大学を卒業後も海外で暮らし、日本に戻ってこないかもしれないですね。
一方で気になるのはグローバル化しなくてもいいと、内向き志向の日本人がいまだに多いことです。二極化してきています。
英名門校が日本上陸、実は中国人がターゲット?
出生率の低下により、21世紀末には日本の人口は現在の半分以下の5千万人前後にまで減ってしまうそうです。他のアジアやアフリカの諸国はなお人口が増加傾向にあるなか、日本は国際競争力を維持できるのでしょうか。たとえ、日本で暮らしていても外国の人とコミュニケーションをとれなくては、豊かな生活はできなくなるかもしれません。英語をしっかり学び、グローバル化に対応していくことは不可避だと思います。
最近、衝撃的だった話があります。2023年に英国の名門パブリックスクール「ラグビー校」が日本に進出します。千葉大学などと提携して、千葉県内に拠点が開設するようです。この学校はラグビーの発祥地として知られますが、ボーディングスクールと呼ばれる全寮制の「イートン校」などと並ぶ英国の伝統的な中等教育機関なのです。優秀な生徒はオックスフォード大学やケンブリッジ大学に進学します。
日本にも次々とインターナショナルスクールや国際バカロレア認定校(海外の大学に入る資格を得られる教育プログラム)が誕生しているので、ラグビー校の日本上陸自体はそんなに驚きませんでしたが、同校のアジア戦略に愕然としました。