――和牛さんといえば青というイメージを持たれている方が多いですね。
水田「確かに、青の水玉に青のスーツ」
川西「そう、だからさっき言ったポイント、ポイントを、完全なそろいじゃないけど共通をつくっていくのが青。(相方が)チェックのジャケット着ているなら、僕は中だけちょこっとチェックとか。そうやって漫才衣装を選んでますね。ぺアルックではないです。ペアルックまでいくと、もっと仲良しこよし、かわいい、って感じだけど、僕らくらいの芸風だったら、けっこうきつく言い合ったりするけど実は仲はいいんですよと。分かりにくいけど、テーブルの下で手をつないでいるみたいな」
イノベーション部門 DOYA社長の銅冶勇人氏
――次の受賞は「クラウディ」というアパレル会社を立ち上げた銅冶さんです。
水田「この人も、がたいがいいですね」
――もともとアメリカンフットボールをやっていらっしゃいました。銅冶さんは、ポール・スチュアートの紺無地のスーツです。無地といいましたが、実は6色使っています。紺無地スーツというと、世界の舞台でも首脳会議などで皆さんが着られるフォーマル度の高いスーツですね。光の当たり方によって見え方やツヤ感が変わってくるのがこのスーツの魅力ですね。
川西「(銅冶さんの体は)すごい張りやね。かっこいいなー」
水田「みんなジム通っているんやな」
川西「筋肉大事ですね。スーツ着るには」
水田「やっぱりスーツ似合う体になりたいですよねー」
――ところで水田さん、蝶(ちょう)ネクタイやベストっていうのは、水田さんのキーアイテムなんですか?
水田「よそ行き感を出しながらも、僕が普通のネクタイだとちょっと怖そう。だから蝶ネクタイでかわいさを少し出させてもらっています。ぱっと見たときも『こっちがボケやな』とわかりやすい」
――以前は黄色とか緑のアイビーっぽい服装をされていたと。
水田「そうですね。ちょうど相方がスーツをつくるとき、僕は既製品だったんですが、どんなのがいいのかな、と演出家の方と相談して決めました。年齢によって変わってきますね」
――ダブルのスーツはお召しになりますか?
川西「僕はダブル着ないですね。ミルクボーイの内海(崇さん)はダブルのスーツですね。角刈りでどしっとして、衣装も漫才に影響を与えていますよね」
スポーツ部門 バスケットボール女子2021年度日本代表の高田真希氏
――次の受賞者は女子プロバスケットボールの高田選手です。
水田「スポーツ選手がスーツを着ると、めちゃめちゃ印象変わりますね」

――高田さんはツイードのスーツ、ヴィターレ・バルベリス・カノニコというイタリアの会社の製品です。
水田「(触って)うわあ、この生地はめちゃめちゃ柔らかいですね。気持ちいい。ツイードというと硬いイメージがありますもんね」
――ウール、アルパカ、シルクをまぜ合わせた、柔らかくて上品な生地。撮影のときも、このスーツを着てスリーポイントシュートを決めてくれました。女性のスーツもかっこいいですよね。
水田「漫才も動きやすさが大切なんで、こんな動きやすくてかっこいいのはいいですね」
川西「既製品だったら合わないくらいの感じでしょうね。髪色との相性もいいですね。青色のスーツつくるとき、その選んでくれた方が、僕を眺めながら『けんちゃん、日サロで肌焼こか』って言いましたもん。スーツを立たすために。僕の(色が白い)アイデンティティーを失うのは無理。カラーコンタクトつけようか、とも言われましたもん」
川西「スポーツ選手が着るスーツはかっこいいですね。今日はお1人ですが、あるじゃないですか、メンバー全員でスーツびしっと着て雑誌に出て、わあ、かっこいいなあとなりますね。鍛え抜いた体が、スーツを完全に生かし切る、っていう」
――次がいよいよ最後です。いかがですか? これまで見てきて。
水田「見た目だけじゃないですね。内から出ているオーラというか、それがいいですね。スタイルだけで選ばれるんじゃないなあ、と。良いスーツは欲しいけど、それ自分に似合うんかと不安にもなります」
アート&カルチャー部門 TOKIOの城島茂氏、国分太一氏、松岡昌宏氏
――TOKIO……
水田「じゃ、僕らはないってことですか」
川西「でも、納得の落選ですね」

――TOKIOのみなさんはさっきのチームじゃないですけど、みなグレースーツです。城島さんはヒデアキサトウ。これぞ「ザ・社長」って感じです。松岡さんはビームスFで生地はチョークストライプ。国分さんはイタリアの人気ブランド、ラルディーニですごくストレッチが効いています。
川西「(松岡さんが着ているのと同じスーツを触りながら)ビームスは、なんかしっとりしている。なんやろ。ティッシュの中でもしっとりしている高級なやつ……失礼やろ」
水田「言い出したのあんたやろ。それくらいプレミアムということ。きれいな人肌のよう」
川西「(国分さんのスーツを触ってみて)ラルディーニ、作りたい……」

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