香港大人気の麺の店が初上陸 食べ応え満点の米線とは

今春オープンした香港発麺専門店「譚仔三哥米線(タムジャイ サムゴー ミーシェン)」で一番人気の「麻辣(マーラー)」スープの麺。写真は並盛り(610円)にキクラゲ(90円)、鶏むね肉(150円)、ニラ(110円)を追加トッピングしたもの

日本人は無類の麺料理好きだ。ラーメン、パスタ、うどんにそば。家メシでも外食でも、何を食べようかと考える際は必ず1つは麺類が候補に挙がるに違いない。その日本にこの春、あまり聞きなれない麺のチェーン店がオープンした。コメと水のみでできた麺「米線(ミーシェン)」の専門店「譚仔三哥米線(タムジャイ サムゴー ミーシェン)」だ。

店名からむんむんと異国のにおいが漂うが、それもそのはず。同店は香港の人気チェーンで、2011年から3年連続で、手ごろな価格で食べられるグルメ店の旗印であるミシュランのビブグルマンを獲得した店なのだ。08年に1号店をオープンして以来次々に店舗を増やし、2022年3月10日時点で香港とシンガポールに85店を展開。18年にうどんチェーン、丸亀製麺を展開するトリドールホールディングス(HD)が運営会社を買収して積極的な海外出店が始まり、今回の日本での出店にもつながった。

米線は中国南部・雲南省発祥の麺で、近年都内でもぽつぽつこれを目玉料理とした店を見るようになった。そうした中、「譚仔三哥米線」は3月31日の新宿中央通り店を皮切りに、4月には吉祥寺、5月19日には恵比寿と相次いで3店がオープン。24年3月末までには東京を中心に日本でも25店舗を展開する予定といい、一気に米線の認知度が高まりそうな気配だ。

新宿の店のオープン初日には100メートルを超える大行列ができるなど話題を呼んでいる同店だが、「現地店のファンだったお客様が非常に多い」(トリドールHD譚仔日本担当マーケティングマネージャーの奥川陽子さん)という。

つるっと白い麺の米線。もっちりとして弾力がある

コメを使った麺というとベトナムのフォーがよく知られるが、これはあっさり軽い麺だ。そのため、コメの麺というとすっきりおなかに収まるイメージを持つ人も多いだろうが、米線は違う。製造の際、発酵の過程を踏むためもっちりとして弾力があり、フォーとは異なる食べ応えがあるのだ。

その上、「譚仔三哥米線」の麺メニューには、並盛りでも300グラムの麺が使われている。小サイズは200グラム、大は450グラムで「男性は大を頼む方も結構いらっしゃいます」(奥川さん)というが、並盛でも男子の胃袋をしっかり満たしそうなボリュームだ。

「譚仔三哥米線 新宿中央通り店」店内。香港の店と同様、モダンなインテリア
次のページ
スープ・トッピング・辛さで、100万通り以上の組み合