返礼品に加え節税でもお得 ふるさと納税今年するならイチから分かる「ふるさと納税」スタート講座①

2021/11/17
ふるさと納税は寄付をした自治体から返礼品をもらえる点も魅力(写真はイメージ=PIXTA)

コロナ禍での巣ごもり消費をとらえる形で「ふるさと納税」の人気が高まっている。テレビで民間のふるさと納税サイトのCMを目にする機会も増えた。だが、「どう始めたらいいか分からない」「なぜお得といわれるの?」という方もいらっしゃるだろう。近づく年末は、各年のふるさと納税が「締め切り」となる時期。今ならまだ、2021年のふるさと納税ができる。仕組みや注意点を理解し、ビギナーが自分に合う楽しみ方で「参加」するにはどうしたらいいか。「イチから分かる『ふるさと納税』スタート講座」を3回にわたってお届けする。

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第1回は、何がどう「お得」なのか、ふるさと納税の仕組みや直近の話題を紹介していこう。

名称は「納税」でも実は寄付 出身地以外もOK

まずはこんな話題から。ふるさと納税が活況を呈している。総務省が発表した「ふるさと納税に関する現況調査結果(21年度実施)」によると、様々な自治体がふるさと納税を受け入れた件数の合計は20年度で約3489万件となり、前年度比で約1.5倍に増加した。件数だけではない。受け入れ額も同約1.4倍の約6725億円となり、いずれも過去最高を更新した。

ふるさと納税の制度が誕生したのは08年。当時の報道をみると、地方と都市部の財政力格差の是正という観点から、「今は都市部に住む納税者が、納める税金の一部を自分が生まれ育った故郷の自治体に回し、地域の創生に役立ててもらう」という狙いがあったようだ。

制度の名称は「ふるさと納税」だが、実際には税金を納めるのではなく「寄付」する形をとっている。同時に「ふるさと」とつくものの、寄付する先も出身地といった縛りはない。道府県、市区町村単位で応援したい自治体を任意に選んでいい。東京23区で受け入れている自治体もある。

だから、「親も自分もずっと○○暮らし」という人もできる。もう1つ。ただお金を出すだけではなく、「コロナ対策」「環境保護」「子育て支援」など、自分が選んだ自治体が掲げるなかから使い道を指定したうえで寄付できる点もユニークだ。

返礼品をもらうだけでなく、確定申告で税を軽減

次に、ざっくりと仕組みを理解しよう。下の図をみてほしい。ふるさと納税には2つの利点がある。1つ目は通常の納税では到底あり得ない、返礼品という「おまけ」を寄付した自治体からもらえることだ。

かつては寄付を呼び込もうと「お礼」の還元率を高める形で、自治体間で返礼品競争が起きて社会問題にもなった。このため19年6月以降、返礼品は「寄付額の3割相当額まで」と上限が決められている。まずは「寄付した額の3割程度の返礼品がもらえる」と覚えておこう。

なお、寄付をした自治体からは返礼品だけでなく、「寄付金受領証明書」というものが届く。2つ目のメリットは、この受領証明書とかかわる。これを使って手続きすることで税負担が軽減されることになるのだ。

先ほど、ふるさと納税は納税という名の寄付だ、とお伝えした。ココがポイントで特例分も含めて寄付金控除が適用されることで、税負担が軽くなる。「節税効果」については、後ほど改めて説明する。まずは返礼品にプラスして節税に役立つメリットがあると理解しておこう。

納税者のあなたが年末までにふるさと納税をしたなら、翌年それを確定申告するのを忘れないようにしてほしい(確定申告以外に複数自治体への寄付分をワンストップで申請する方法もある。それについては連載の3回目で説明する)。それによって初めて、税負担が軽減されることになるからだ。応援したい自治体に「ふるさと納税をした」というだけでは節税につながらず、せっかくのこの制度のメリットを使いこなしたことにならない。この点を忘れないようにしよう。

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返礼品選びは通販サイト感覚、「節税効果」は?