「お金持ちになりたい!」 子どもの質問どう答える?子どものお金

2021/11/18
写真はイメージ=PIXTA

「将来、お金持ちになりたい! どうしたらいいの?」。お子さんから、そんな風に聞かれたら、どう答えますか。

「それなら、いい大学を出て、有名な会社に入りなさい」。大人はついそんな風に答えがち。「勉強をがんばって、お医者さんや弁護士さんを目指そうね」「好きなサッカーをとことんがんばってみたら。メッシを見てごらん。その道の『プロ』になって活躍できたら〇億円という年俸だって夢じゃないよ」――。

確かに、こうした答えはそれなりに一理あるのかもしれません。ただ、いずれも「そうなったら」という仮定に基づく提案であるのは、否めないところです。もう一つ、気がかりな点があります。収入がある程度あれば、それだけで「お金持ち」といえるのでしょうか。

実はこの質問、答えるのが結構難しいのではないかと思います。果たして、お金持ちになる方法というのはあるのでしょうか。

「お金持ち」ってどういう人? 子どもが知らない現実

ここでちょっと考えたいのです。「お金持ちになりたい」というとき、子どもたちが抱いている「お金持ち」のイメージとは、どういうものでしょうか。

我が家では6人の子を育ててきました。以前、「お金持ちになって自分だけの部屋が欲しい」という子どもたちに、彼ら彼女らが抱くお金持ちのイメージを聞いてみたことがあります。戻ってきたのは「ブランドの服をたくさん買えること」「よく海外旅行に出かけている人」といった答え。答えの内容は、お子さんの年齢によっても変わってくるでしょう。ただ、義務教育までの年代だと、贅沢(ぜいたく)なモノを買ったり余暇を楽しんだりしている人を「お金持ち」と捉えるようです。

ここで質問です。そうした人は本当に「お金持ち」といえるのでしょうか。 

家計再生コンサルタントである私は、20年以上前から様々なご家庭の家計の悩みを聞いてきました。中には年収1000万円、2000万円といったご家庭からのご相談もあります。それだけ年収があると聞けば、裕福そうに感じますよね。ですが、統計的に高収入に入る世帯の方であっても、貯金があまりないという方も実はいらっしゃいます。収入の大きさに合わせていつしか支出も大きくなってしまい、貯金するお金が残らなかったということのようです。

逆に、収入がさほど多くはなくても、支出をしっかりコントロールしている人は、お金が残るので貯金できます。着実にお金をためていくことで次第に貯金の額が大きくなり、「お金持ち」になっていくのです。フローとストックという言葉があるように、仮にフローが大きくても、ストック(資産)までみなければ、本当にお金持ちなのかどうかは見極めがつかないように思います。

大人もそうかもしれませんが、子どもは特に、こうした「見かけ」と「現実」の違いを理解できません。「羽振りがよい」という言葉ではないですが、高級品を身にまとっているなど見た目や行動から、それだけで「お金持ちなのだ」と単純に判断し、いいなと思ってしまいます。

もしかしたら、そのお金の出所は消費者金融で実は家計は火の車、という場合もあるかもしれません。けれど、その人の大まかな収入や暮らしぶりを想像する力を持ち合わせていないのです。冒頭の質問に私が答えるならば、まずは「お金について自分自身でいろいろ考えてみよう」と提案するように思います。

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「自分軸」で支出に優先順位をつける