
東京・大手町を舞台に大規模な日本酒のイベントが9月21日から4日間にわたって開催される。全国24都道府県から41の蔵元などが参加し、それぞれ自慢の日本酒をPR、2時間完全入れ替え制(有料)で日本酒を試飲して回りながら、来場者にお気に入りの一杯を見つけてもらおうという趣向だ。イベント自体は今回で32回目だが、これまでの蔵元側からバトンタッチされた主催者が、開催手法も刷新して実施する第1弾となる。
このイベントは「若手の夜明け-SAKE JUMP-」。大手町仲通り(大手町フィナンシャルシティ)を初めて会場にして、スマホのアプリ開発やコンサルティング、イベント開催などを手がける会社「Cland(クランド)」(東京・世田谷、カワナ アキ社長)が主催する。
イベント自体は2007年からスタート、これまでに東京や大阪など全国4都市で年1、2回の頻度で開かれてきた。開催期間はいずれも1日のみだったが、今回は初めて4日間に拡大、参加蔵元数も過去最多で、お気に入りの1杯が見つかれば、その場で購入できるよう酒販店も協力する形をとる。
参加する41の蔵元は、北は北海道から南は九州まで。「手取川」(石川県)や「飛良泉」(秋田県)といった有名どころや、「クラフトサケ」と呼ばれる新しいジャンルを手がける新進気鋭の蔵元も含まれる。参加蔵元に共通していえるのは、この先30年を見据え、日本酒の魅力を広く発信し、自らのブランドの価値を高め、ジャンプし羽ばたこうとしている点だ。
各酒蔵ごとに複数の銘柄を用意するため、試飲できる銘柄は100前後にのぼる。各蔵元の銘柄の特徴を見える化するため、会場では事前に複数のプロのテイスターに試飲してもらった際のコメントも表示、自分好みの日本酒選びの参考にしてもらうのも今回初の試みという。
試飲するだけでは、お酒を飲む人しか楽しめない。そこで今回からは会場内にキッチンカーなども登場、日本酒に合いそうな様々なメニューも楽しめそうだ。ビルが立ち並ぶオフィス街の空間で、ソフトドリンク片手に家族連れもちょっとしたピクニック気分も味わえる。