そして次に大事なことは、意外かもしれませんが「伝えたい情熱」。情熱がない資料の棒読みほど、伝わらないプレゼンはありません。実際、これも聴衆者として経験があります。伝わらないだけじゃなく、つまらないプレゼンを聞くのは聴衆者に苦行を強いる時間泥棒になるだけです。眠気との闘いになってしまいます。

聴取者をそんな風にしないためにも、自信がないからといって絶対に英語を棒読みしたりしないでください。これは生徒さんにもお伝えしています。ただ、「単にメモを見るな!暗記しろ!」と言っているわけではありません。メモを見るのは大丈夫なのですが、ずっと下を見て読み続けるのがダメなのです。それは「朗読会」であって、プレゼンテーションではないからです。

「プレゼンという名の旅」の地図を作る

5W1HはWho・What・When・Where・Why・Howです。Yes/No以外の英語の質問の基本ですが、プレゼンもこれで準備できます。

Who? 誰に向けてか、聴衆は誰か、聴衆者の理解度はどのくらいか
What? タイトルは何か、どんな内容なのか
When? プレゼン日はいつか
→逆算して準備と予行練習のデッドライン(締め切り)を決める
Where? 会場はどこか
→下見をしたり機材の確認をしたりする
Why? なぜやるのか
→なぜ必要なのかを改めて考える
How? どのように伝えるか
→実際の資料とともに準備する

まず5W1Hを紙に書いてみてください。これがプレゼンという旅に出る際の目的地と地図になります。特にWhy?の答えを1文で言えるでしょうか?

例えば「Because(なぜなら)=プロジェクトの進行を知らせたい/〇〇の情報を共有したい/新製品の発表を効果的にしたい/営業の数字を上げるにはどうしたらよいかを提案したい」と、目標を明確にすることで準備がやりやすくなります。

メインポイントは3つ程度に絞る

基本的な流れはこうなります。

preparation → introduction → main body → conclusion

まずpreparation、準備です。上でご紹介した5W1Hでプレゼンの内容を考え、資料をそろえ、スライドを用意します。introductionは最初の導入部分です。自己紹介、プレゼンの説明、概要などをお伝えします。

main bodyはプレゼンの中心となる部分で、preparationで用意したスライドを見せながらわかりやすく説明していきます。メインポイントは3つまでくらいに絞りましょう。そうでないと、わかりにくくなります。conclusionは結論やまとめです。メインポイントを繰り返しながら振り返ります。

「短く」「目を見て」「I thinkを使わない」

最後になりますが、成功するポイントは3つあります。「短くシンプル」「アイコンタクト」「I thinkを使わない」です。

●短くシンプル
この連載の1回目で『英語表現は「ハンバーガー」 ストレートでシンプルに』を書きました。プレゼンはこの英語の原則を使わなくてはいけません。もっとも重要なことが、この「短くシンプルに」です。余計な言葉を削りシンプルにすることで、わかりやすく伝わりやすくなります。資料も文字をたくさん書くのではなく、シンプルを心がけましょう。最初に結論を言うことも英語ロジックの特徴です。