「メンバーファースト」など7つの基本法則

全体は5章構成。第1章はワンピースという会社がどんな会社なのか、実践している内容や大事にしていることを網羅的に伝え、第2章でワンピース式経営のエッセンスを「メンバーファースト」など7つの基本法則として示す。その源流となった自らの生い立ちと起業までの経緯を語るのが第3章。第4章は実践編で、第5章ではこの経営論を社会や世界にまで射程を広げて考えてみせる。

ティール組織やアメーバ経営、フロー理論といった知見を、本を読んだり研修に参加したりしながら実験的に取り入れ、組織づくりをしていく著者の情熱が行間からほとばしる。十七条の憲法から始まり、資本主義の未来にまで考えをめぐらしながら組織のあり方を思考する姿勢は少し強引にも感じられるが、旧来型の会社組織で生き生きと働くことができていないと感じている若い世代のビジネスパーソンなら共感できることも多そうだ。「11月に一番よく売れた本。タイトルにひかれて買っていく人が多かった」と同店店舗リーダーの河又美予さんは話す。

2位に『LIFE SHIFT2』

それではランキングを見ていこう。今回は11月月間のベスト5を紹介する。

(1)僕たちはみんなで会社を経営することにした。久本和明著(クロスメディア・パブリッシング)
(2)LIFE SHIFT2A・スコット、L・グラットン著(東洋経済新報社)
(3)嫌われた監督鈴木忠平著(文芸春秋)
(4)「会社四季報」業界地図 2022年版東洋経済新報社編(東洋経済新報社)
(5)LISTENケイト・マーフィ著(日経BP)

(リブロ汐留シオサイト店、2021年11月1~30日)

1位は今回紹介した経営書。2位に入った話題のベストセラーの続編『LIFE SHIFT2』の2倍を超える売れゆきだった。3位は中日監督時代の落合博満氏の実像に迫ったノンフィクション。4位には、定番の業界研究ムックが入った。5位は聞くことの効用を説いた翻訳書。刊行は8月で店頭にあった本で見ると6刷を数え、息の長いベストセラーになってきた。

(水柿武志)

僕たちはみんなで会社を経営することにした。

著者 : 久本 和明
出版 : クロスメディア・パブリッシング(インプレス)
価格 : 1,628 円(税込み)