老舗ブランドのトート ビジネスシーンでも違和感なし
「仕事用のバッグは、それぞれのワークスタイルに合わせて選ぶのが大事です。例えば、毎日ガシガシ使いたい方はタフなナイロン素材、品格を求めるならレザー素材、オンオフ問わずに使いたいならキャンバス素材を選ぶ、というようなイメージですね」
そう話すのは「EDIFICE(エディフィス)新宿店」の三浦健司氏だ。新宿店では、オンオフどちらのシーンでも使いやすいデザインのトートバッグを求める人が多いという。今回薦めてくれたのは、英国発の老舗バッグブランド「Brady(ブレディー)」の一品だ。

「ブレディーはキャンバス地のフィッシングバッグで知られるブランドですが、実はそれ以外のラインアップも豊富です。今回のトートは、黒のワントーンの配色やレザーとのコンビネーションが上品な印象の一品です。L.L.Bean(エルエルビーン)などのカジュアルなキャンバストートと違って、オンのシーンでも持ちやすいですね。老舗ブランドならではのレトロな雰囲気は、ファッション的にも、今新鮮に映ります」


ブレディーは同じデザインで、本体がレザーのトートもリリースしている。あえてキャンバス素材のタイプを選ぶメリットはあるのだろうか。
「もちろん、レザー素材の方も候補に挙がります。ただ、レザーは春夏の時期は重い印象が際立つため、少し使いづらい感じがあるのも否めません。キャンバス地であれば、春夏はもちろん、冬に使っても軽く見えない。ちょうどいいボリューム感なので、通年で活躍してくれますよ」

そんなブレディーのトートバッグだが、ビジネスシーンではどうコーディネートしたらいいだろうか。
「かっちりしたスーツよりは、セットアップくらいがバランスいいですね。Tシャツやバンドカラーのシャツを中に着て、軽く抜け感を演出するようなスタイルが特に合うと思います」

服装問わないヘルメットバッグ 米国製のこだわりも魅力
東京都世田谷区の三軒茶屋にある「SEPTIS(セプティズ)」の白木凛太郎氏にも話を聞いた。選んでくれたのは、最近知名度が上がってきているという米国発のブランド、MIS(エムアイエス)のヘルメットバッグだ。ジャケットスタイルに合わせるときは手持ち、カジュアルスタイルなら肩掛けと、どちらもサマになる一品という。

「当店では、かっちりし過ぎていないけど仕事でも使えるようなバッグを求めるお客様が多いです。その中でも特に好評なのが、エムアイエスのヘルメットバッグです。米軍向けと同じ工場で作られているという背景が人気の理由です」
とはいえ、ベーシックなデイパックやトートバッグとは違い、ヘルメットバッグはあまりなじみのない形でもある。ヘルメットバッグの魅力は、どこにあるのだろうか。
「一部のお洒落(しゃれ)な人だけが使っているバッグという印象は、確かにあると思います。でも、実際は理にかなったデザインなので、ビジネスシーンでも使いやすいですね。デザイン自体はシンプルですし、外付けの大きなポケットも便利です。もともとはパイロットがヘルメットを運ぶのに使うバッグなので、中身を保護する緩衝材も入っています。PC類も安心して持ち運べますよ」


2泊3日程度の出張を軽々こなすほどの容量と、どんなコーディネートにも合う汎用性の高さも魅力だ。
「ミリタリーアイテムはメンズにとってはユニホーム的なアイテムでもあるので、基本的にはどんな服装にも合うと思います。特にオールブラックならなおさらですね。スーツスタイルにもトラッドなジャケパンスタイルにも違和感なくマッチするので、ぜひ試してほしいですね」

文:FACY編集部 平野美紀子(https://facy.jp/)

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