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高橋浩一TORiX代表取締役(右)と『東大メンタル』著者の西岡壱誠氏(オンライン対談の画面から)

高橋浩一TORiX代表取締役(右)と『東大メンタル』著者の西岡壱誠氏(オンライン対談の画面から)

コロナ禍により、仕事だけでなく、学校の授業もオンライン化が進む中で、メンタルを健やかに保つための方法や、メンタルケアへの関心が高まっている。営業強化を支援するTORiX(トリックス)代表取締役の高橋浩一氏が、さまざまなキャリア論、人材組織論の提唱者たちと対談するシリーズ。4回目は、『東大メンタル「ドラゴン桜」に学ぶ やりたくないことでも結果を出す技術』の共著者で、教育コンサルティングで起業した西岡壱誠氏をゲストに迎えた。今の学生や30代半ばの若手社員のメンタル傾向を踏まえて、どうしたら他者にメンタルを左右されずに生きられるのかを、語り合った。

高校生も若手社員も、すぐに諦める「そこそこ」世代

西岡 僕は今、自分の会社で、高校生に向けて「コロナ禍だからこそデジタルツールを駆使して成績を上げよう!」という取り組みをしていますが、課題は明確ですね。成績がどうこうという話の前に、今の学生ってとにかく簡単に諦める。この一点に尽きます。例えば、「東大を志望していたけど、やっぱり東北大にします」というイメージです。

以前は、大失敗して怒られてそこから学ぶっていう繰り返しが当たり前だったと思うんです。でも今は、子どもに対して大人の数が圧倒的に多い分、常に誰かの視線があって、困る前にサポートされるから挑戦ができない。挑戦しないから失敗もしないし、大きな失敗体験をしないままに17〜18歳になる子どもがかなり多いのです。

そうなってくると、初めての大きな挑戦が大学受験というケースが目立ちます。高校生たちは当然、受験で失敗はしたくない。だったら挑戦もしたくないという心理になっているんじゃないかという仮説を持っています。

高橋 30代半ばくらいまでの若手の失敗を恐れる傾向も、年を増すごとに強くなっているような気がしますね。先日話した20代後半の女性は、「70点主義でやってきた」と話していました。「70点でいい、失敗しそうな高い目標は要らない。とは言え、50点くらいの優しい仕事ではつまらない」と言うんですね。

この話を企業の現場に例えると、「出世はしたくないけど、給料はそこそこ欲しい」とか「好きなことをやりたいけど、目立ちたいわけじゃない」みたいなことですよね。そこそこ悪くない、中庸ゾーンを求めているんですよ。

先輩や知り合いの話だけじゃなくSNS(交流サイト)とかを見ていれば、自分は社会の中でどのあたりのポジションにいるのか、現実が分かってくる。今の人たちの多数派の感覚は、「そこそこで」「下の方にいなければいいや」だと思います。

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