評価が結果に影響することも

――具体的には選考のどの段階に、どのような方法で実施されるのですか。

「一般的には『1次選考の後から最終面接の前』に実施されます。最終面接前にリファレンスチェックの結果を取得し、疑問点等があれば面接で質問・確認できるからです。一部の企業は、最終面接後から内定前までに実施します。内定を出す前に、求職者の発言の信ぴょう性を確認したいという考えからです」

取材に応じるマイナビ事業推進統括事業部の秋山朋弘さん

「依頼人数は平均2人、余裕があれば3人。依頼される人は『推薦者』と言われ、上司が一番多く、その次に同僚。推薦者を『上司1人、同僚1人』と指定する企業もあれば、あえて指定せず、誰を推薦者にするか、社内で築いてきた人間関係を確認する企業もあります」

「以前は電話で質問して回答してもらうスタイルでしたが、今はオンライン完結型のWebサービスを利用する企業が増えています。推薦者がWeb上の質問に答えるアンケート形式です」

――主な質問内容はどのようなものですか。

「アンケート形式の場合、選択式と記述式で20問前後。記述式は平均300字程度ですが、100字の企業もあるなどさまざまです。想定回答時間は30~60分で、回答期限は企業から決められており、平均3~5日です」

「業界や職種によって確認したい点が異なります。スキルを重視するIT(情報技術)系の企業や職種であれば、『候補者は何をどの程度できる能力があるか』を深掘りする質問をします」

「ネガティブチェックの側面もあるため、遅刻の有無やルール破り、クレームやトラブルを抱えていなかったかなど、候補者自身が面接で話さないであろう勤務態度や働きぶりを確認する質問もあります。候補者が話したことや業務実績が正しいかを確認する意図も持っています。例えば社内表彰で社長賞を受賞したというのは本当か、また、その受賞は本人の功績によるものなのかといった具合です」

――リファレンスチェックを実施することは、求人情報等に書いてあるのでしょうか。

「本来はオープンに書いていることが望ましいですが、選考過程で知らせることもあります。事前に知らせると応募が減ってしまうということもあるので、どの段階で知らせるのかは企業次第です。まだまだリファレンスチェックに対して、ネガティブなイメージを持っている人のほうが多いのが実情です。リファレンスチェックが、個人情報を細かく調べる身上調査のようなものだと捉えてしまっている人もいますから。企業側も一言で『リファレンスチェック』と言わずに、『前職での働きぶりを確かめるもの』と丁寧に表現すれば、誤解は招かないのですが」

――リファレンスチェックの結果によって、評価が変わることもあるのでしょうか。

「面接で自分の経歴をうまく表現できなかった求職者でも、リファレンスチェックに書いてある内容が良かったために採用に至ったケースもあるようです」

「人事担当者と現場担当者によって、面接の評価が分かれることがあります。リファレンスチェックでリアルな情報を取得し、そのギャップを埋めることも可能です」

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