
仕事での装いをスーツからジャケット&パンツに切り替える方が増えるなか、おすすめのジャケットとコーディネートのコツをお届けしてきたこのシリーズ。最終回の今回は、「スーツは得意、だけどジャケットになると途端に不安になる」という方に向けて、改めてジャケット着こなしの基本を伝授する。
【Q1】ジャケットの装いがきちんと見えるサイズ選びのポイントは?
【A】この3ポイントを押さえましょう
POINT 1
JKの丈もお尻が隠れるほどがセオリー
ジャケットスタイルは、スーツよりも、軽快な雰囲気が持ち味。とはいえ、大人の品位も必要なので、着丈は短すぎないよう注意だ。ヒップが5分の4ほど隠れるのが目安と心得よう。


(左)短すぎると幼い印象に (右)スーツより少し短めでもOK
POINT 2
タイトすぎないシルエットを選びましょう
市場では、タイトフィットなジャケットも少なくない。しかし、度が過ぎると子どもっぽい印象になる嫌いもある。大人なら程よいゆとりを持ち、落ち着いた“カジュアル感”を楽しむことが大切だ。

POINT 3
袖丈が長すぎにならないようにしましょう
スーツ同様、ジャケットの袖口は手の甲を覆うほどの長さはNG。袖口の目安は手首の骨の突起に少しかかる程度。インナーが長袖の場合は、シャツ同様、袖口を少しのぞかせるとよい。

【Q2】仕立ての良いジャケットの見極め方はありますか?
【A】きちんと身体に沿うジャケットを見極めましょう
POINT 1
襟のノボリは首に沿って上がっているか?
身体に沿うかどうかはジャケットでも最重要ポイント。まずは、首から肩にかけての曲線をチェックしよう。左のようになだらかに上る曲線があれば◎。右のように、首から離れていくジャケットは買わないのが鉄則だ。

POINT 2
背中のラインが美しく、裾は後ろに跳ねていないか?
次に、横から見て、肩甲骨から腰に掛けてS字のラインを描いているかを確認しよう。身体に沿うジャケットは、背中の反りに沿いお尻にかけて生地が跳ねずに収まるのだ。

POINT 3
胸を見下ろしたときに膨らみがあるか?
試着して見下ろしたときに胸元に膨らみがあるジャケットは男らしさや貫禄を演出できる。逆に膨らみがないジャケットは着た時に貧相に見えてしまう可能性があるので注意しよう。

POINT 4
前肩につまめる余裕があるか?
着用時に、ジャケットの肩先をひとつまみできる程度の余裕があるかをチェックしよう。その余裕があれば前肩仕様となっていて、アジア人の多くは快適な着心地に感じるだろう。

試着しないで見極める方法も
指でつったときに、肩が前にカーブするか?
アジア人にとって、前肩仕様になっているかどうかは、快適な着心地か窮屈かの分かれ目。前肩仕様のジャケットは、首裏を指でつるすと鳥が羽を広げたような形になる。

袖を通さなくても腕がカーブしているか?
縫製技術とパターンワークを駆使したジャケットは、肩に手を入れてつったとき、腕が自然と前に振れる。こうなっていれば、着用時に身体のラインに沿い、無駄なシワが出ない。

ラペルの裏がブツブツしているか?
形崩れ防止効果がある毛芯が縫い付けられている場合は、ラペル裏にプツプツとした凹凸を感じるだろう。せっかく購入するなら、毛芯が入った長持ちするジャケットを購入しよう。


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