変わりたい組織と、成長したいビジネスパーソンをガイドする

会員登録をすると、編集者が厳選した記事やセミナー案内などをメルマガでお届けしますNIKKEIリスキリング会員登録最新情報をチェック

転職活動のやり方は、この数十年で大きく変化してきました。30年ほど前は、求人誌や新聞の求人欄・折り込みチラシで、そしてインターネット普及後は転職サイトで求人を探し、自分で応募するスタイルが主流でした。今は一般的となった「転職エージェント」という言葉が広がったのは、ここ十数年ほど。しかし、近年は20代の若手層も含め、転職活動をする人の多くが転職エージェントを利用するようになっています。そして、転職エージェント業界では、大手総合型から、特定の業界・領域に特化した専門型、フリーランスまで、プレーヤーが増えてきました。

私は二十数年間、リクルートグループに所属し、2017年以降は独立して転職エージェント活動を行っていますが、求職者の皆さんから時折、こんな声を聞くことがあります。

「他の転職エージェントに登録したのですが、ある企業への応募を強く勧められました。私がその企業に入社すれば、そのコンサルタントさんは業績を上げやすいんでしょうね。自分に合わないと思ったので断りましたが」

転職エージェントのビジネスモデルは、多くの場合、転職希望者からの相談を無料で受ける一方、転職が成立したら、求人企業側から年収の3割程度にあたる「成功報酬」を受け取る仕組みです。だから、転職エージェント側がてっとり早く成功報酬を得るために、求職者の希望や志向を十分に理解しないまま、キャリアやスキルのマッチングだけで企業を紹介するケースがあるのも、残念ながら事実です。

望む転職の方向次第で選ぶ転職エージェントも変わってくる(写真はイメージ) =PIXTA

望む転職の方向次第で選ぶ転職エージェントも変わってくる(写真はイメージ) =PIXTA

もちろん、大手・中小にかかわらず、相談者の志向・価値観に寄り添い、長期的視点でキャリアプランや転職先を提案するコンサルタントは数多くいます。実際、求人の選択肢が豊富にある人に対しても、「転職はせず、今の会社にとどまったほうがいい」とアドバイスするコンサルタントも少なくありません。

しかし、たまたま担当についたコンサルタントが業績を重視するタイプであったり、あるいは求職者の志向を引き出すヒアリング力が未熟であったりした場合、安易な求人紹介が行われ、先ほどのような不満につながるというわけです。

大手総合エージェントは豊富な求人情報を持っているので、ぜひ活用したほうがいいのですが、どのようなコンサルタントが担当につくかは、ふたを開けてみなければわかりません。不満があれば、担当変更を要請することもできますが、本当に信頼できるコンサルタントに出会えるかどうかは、運によるところも大きいのが実情です。

新着記事

Follow Us
日経転職版日経ビジネススクールOFFICE PASSexcedo日経TEST

会員登録をすると、編集者が厳選した記事やセミナー案内などをメルマガでお届けしますNIKKEIリスキリング会員登録最新情報をチェック