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スタンフォード大の心理学者、スティーヴン・マーフィ重松先生と法政大のタナケン先生

スタンフォード大の心理学者、スティーヴン・マーフィ重松先生と法政大のタナケン先生

米スタンフォード大学心理学者で心の整え方などマインドフルネスを研究する心理学者のスティーヴン・マーフィ重松さん。心理的安全性を高め、思いやりに満ちたハートフルネスなコミュニティーづくりを目指し、日本の企業でも人材育成にあたっている。幸福感の高いウェルビーイングな職場をつくるにはどうしたらいいのか。キャリアデザイン研究の第一人者、法政大学の田中研之輔教授(タナケン先生)が迫った。

自信喪失の社員増加、信仰心の欠如も遠因

田中氏 日本の会社では、自信を失った社員が増えている。存在意義を見いだせず、日々のルーティンをこなすだけで、働く意義を見いだすことに苦労している。人生100年時代、リスキリングして、もっと長く働けと言われているが、疲れ切って、どうしたらいいのかと悩んでいるビジネスパーソンが少なくない。

重松氏 スタンフォード大学にも日本の高校生がサマースクールなどでやってくる。日本の中では自分を見失い、希望を見つけられない子どももいるが、私の講義を受けると、1週間でパッと変化する子もいる。自分を知り、相手を知り、生命の神秘を知ることで生きる喜びを発見する。最後に彼らから「ILove you, everyone(みんな愛している)」といわれた時は感動した。帰国したら、元に戻りそうと心配していたが(笑)。

田中氏 日本人は、毎日の生活インフラ整っているものの、心理的幸福感が低くなっている。海外の途上国を旅すると、経済的に貧しくても幸せそうな人が少なくない。なぜなのかと思って、尋ねると、宗教観、信仰心を持っていることに気づいた。かつては日本でも道徳観の高い人が多かった。しかし、宗教については、様々な社会問題も起こり、ネガティブなイメージを持つ人が増えている。

重松氏 日本の歴史の中では仏教が盛んな時期もあった。しかし、今は瞑想(めいそう)をするなど、心を整える習慣も場所もなくなってきている。

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