歴史が教える危機克服、人も商社も変わり続ける住友商事・兵頭誠之社長

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住友商事は、社会の持続可能性と社会の発展と進化に貢献する「サステナビリティ経営」を掲げ、社会とともに持続的に成長する経営を進めています。特に「気候変動緩和」「循環経済」「良質な教育」など6つの重要社会課題を設定し、課題解決につながる事業価値の創造に力を入れています。世界の未来をよりよくするために何が必要か――。住友商事がリーディングパートナーとして支援する東京大学グローバルリーダー育成プログラム(以下、東大GLP)の履修生2人と兵頭誠之社長が語り合いました。

サステナビリティとプロスペリティの両立

攻めの経営で気候変動緩和に挑む

兵頭 東大GLPでお二人はサステナビリティ(持続可能性)をテーマに課題研究に取り組んでいるそうですね。

 私は東大GLPの履修2年目の実践研究でインドネシアのバリ島のごみ問題をテーマにする予定でしたが、新型コロナウイルス禍で現地調査ができず、新潟県佐渡島の社会課題に変更しました。島民インタビューで人口流出や空き家問題が深刻と分かり、その対策などを考察しました。

井置 私はこれから実践研究に入りますが、佐渡島で繁殖させたトキが今は増えすぎているという問題か、ごみ問題について研究しようと考えています。東大GLPでサステナビリティをテーマに選んだのは、高校と大学の授業でSDGs(持続可能な開発目標)について学び、もう少し深く勉強したいと思ったためです。

兵頭 重要なテーマですね。私が会社に入って40年近くなりますが、社会課題に対する考え方やスケール感が世界中で大きく変わってきていると感じます。サステナビリティなどの問題を考えるときには、歴史から学ぶという視点も役に立ちます。

住友商事は1919年創業です。当時約19億人だった世界の人口は4倍強に増え、まもなく80億人を超える勢いです。一方、地球は一つしかなく、温暖化などの危機に直面しています。人類が経済活動によって繁栄し、幸せになることは大切です。それを持続可能にすることが、今を生きる私たちに課せられた重要なテーマです。

井置 企業も利益だけではなく、環境問題や人権問題などの社会課題に目を向けていく必要があるのですね。住友商事がサステナビリティ経営の重要社会課題に気候変動緩和を取り入れたことに興味があります。

兵頭 住友の事業精神を表す言葉の一つに「自利利他公私一如(じりりたこうしいちにょ)」という言葉があります。事業は自らを利するとともに社会や国家を利するものでなければならないという考えを表すものです。SDGsやESG(環境・社会・企業統治)が唱えられる前から、住友グループは400年以上もこの事業精神を受け継いで、サステナビリティ経営を実践しています。

住友商事は、2020年に「サステナビリティ経営の高度化」の一環で、6つの重要社会課題を定めました。サステナビリティとプロスペリティ(繁栄)の両方を常に考え、「気候変動緩和」「循環経済」「人権尊重」「地域社会・経済の発展」「生活水準の向上」「良質な教育」を重要社会課題とし、経営資源を戦略的に投入していきます。

 気候変動対策やリサイクルなどによるコスト増と企業利益の追求のバランスについてはどのように考えていますか。

兵頭 サステナビリティとプロスペリティの両立に向けて、企業は責任ある行動をとらなければなりません。社会課題の解決は事業価値を生むチャンスです。住友商事ではカーボンニュートラル社会の実現に資する次世代事業創出のために、戦略的な全社横断組織「エネルギーイノベーション・イニシアチブ」を新設しました。危機を乗り越えるには、私たち自身が常に変化し続ける必要があります。

 企業は利益追求が最優先という印象を持っていましたが、両立が大事だと分かりました。4月に社会人になります。就職する会社の利益だけでなく、社会や世界にも貢献できるように仕事に取り組んでいこうと思います。

「良質な教育」は社会課題解決の基盤

グローバルでの社会貢献活動、社員が投票で決定

兵頭 仕事というのは人と人が出会い、互いの強みを生かしながら新しい世の中を日々つくり上げていく、地球規模の共同作業です。その中で、何よりも大切なのは人です。そんな思いから、世界で活躍する人材を育成するという東大GLPの理念に共感し、このプログラムを支援しています。

「良質な教育」は世界のあらゆる社会課題の解決の基盤づくりにつながることから、これを我々が注力する重要社会課題の一つに位置づけました。住友商事グループがグローバルで取り組む社会貢献活動プログラム「100SEED」のテーマでもあり、これは創立100周年を機に世界各地のグループ社員が集まって議論し、投票によって決定しました。

井置 テーマを決めるのに社員投票にしたのはなぜですか。

兵頭 住友商事の明日を創るのは若い社員たちです。日本人だけでなく、世界中の住友商事パーソンに会社の歴史を理解してもらったうえで、未来について考えてもらいました。教育を受ける権利は基本的人権の一つですが、世界では教育を受けられない人が多くいるのが実情です。世界各地の社員はこうした各地域の教育課題に根ざした活動に取り組んでいます。これは社員自身が成長する活動でもあります。

私が入社した時に先輩から「今まで自分が生きてきた世界が当たり前だと思ったら間違いで、1%も見ていない」と言われたことを覚えています。それから40年近く経ちますが、いまだにそれを実感します。人間って自分が見えている世界がすべてと思い込みがちですが、自分が見えている世界はごく限られているということを常に意識して、より広い世界を見てもらいたいと思います。

井置 同じ環境にいると確かに視野が狭くなりがちです。開発途上国に行って現地の子供を見たときに、自分がいかに恵まれているかを感じました。そのことに感謝し、自分を育ててくれた社会や世界に対して、しっかり社会人になってから還元できるように頑張りたいと思います。

 「1%も見ていない」というのはよく感じます。例えば学問は、学べば学ぶほど知らないことが増えていきます。それは学問に限らず、見えていない世界をのぞくと、知らないことが湧いてくる。これは生きている限り、ずっと続くのかなと思います。

兵頭 お二人ともぜひ、自分の感性を大事にしてください。人間100人いれば、それぞれ強みがあり、弱点もある。それを自ら理解したうえで、強みをより発揮できるように努力を重ねていくことが大切です。良いチームというのはお互いの強みを伸ばし合い、弱点を補い合っています。会社という組織もチームですので、より良い会社にする本質もここにあります。

学校を卒業すると、社会の一員として社会のために貢献し続けるという人生になります。住友商事も社会に貢献し続ける事業を考えて実践できる仲間の集まりにしていきたい。こうしたことを自由闊達に議論できる組織でありたい。温故知新といいますが、同じことを私の先輩方も話していましたし、この考え方を後輩たちにも伝え続けてもらいたいですね。総合商社は商いをするだけではなく、社会の新しい仕組みを常に作り続ける組織です。だから時代とともに、これからも変化し続けていきます。

(開催場所:MIRAI LAB PALETTE 多様な分野のパートナーと新たな価値の創造に向けたコラボレーションを推進する会員制のオープンイノベーションラボ)

座談会出席者 プロフィル(右から)
林 ゆりさん(はやし・ゆり)東京大学 工学部4年。音声情報処理を研究。東大GLPの1年目は女性活躍推進について、2年目は新潟県佐渡島の人口流出や空き家問題を調査。
井置 涼花さん(いおき・すずか)東京大学 経済学部3年。SDGsに積極的な企業の特徴を調査。ビジネスコンテストでフードロス解消をテーマにしたアイデアで入賞経験あり。
東大GLPとは、国際社会における指導的人材の育成を目的とする、学部後期課程学生を対象とした選抜プログラム

【PR】提供:住友商事 / 企画・制作:日本経済新聞社 コンテンツユニット