ゆとりあるサイズ感が今の気分

――学生っぽさもない大人なコーデですね。ところでお2人ともに太すぎないパンツの幅が絶妙なサイズ感です。

石津「安藤さんのサイズ感も丈も、今の時代にしっくりきますよね。すそはロールアップくらいならいいけど、あえてロールアップせずにそのままではいてみる。うん、新鮮な仕事の装いだね」

――年齢が高くなると白パンツがちょっと難しくなることはないですか。

石津「60代なんかバンバンはいているよ。でも多くの人が、おしゃれに見られたいからといって、奇をてらってギラついているのは嫌だな。トラッドに着てこそしゃれているんだから。大事なのはこういうちょっとゆとりがあるサイズ感を意識すること。細いのは今の気分ではないからね」

――紺ブレも、今度はダブルを合わせてもらいました。安藤さんのこだわりで靴も白にチェンジ。同じ白デニムでも印象がまた変わります。すてきですね。

石津「紺ブレは誰にでも似合います。紺ブレを着るということは全体のコーデを抑えるという意味もある。白という目立つパンツを、紺ブレでほどよく引き算するんだ」

ダブルの紺ブレにチェンジ。ひと味違う着こなしだ

安藤「カジュアル寄りのコットンのダブルジャケットと靴を白のパラブーツに変えて、マリンスタイル調にしました。僕は紺や黒を合わせることが多いのですが、夏にリゾート地ではく短めの白パンツも好きです」

石津「デニムはもとは作業着だけど、最近は素材が高級化して、イメージもあがっていますよね。ほら、こうして見ても、側章ありのドレス風なものがあったり、ステッチが印象的なものがあったり。ずいぶん印象が変わるよね。とはいえ、白デニムをビジネスの場ではくときは、合わせるアイテムに気をつけること。ジャケットを着たり、ネクタイをあえて締めたりして、シーンを考えながら格上げをして着こなすことですね」

(聞き手はMen's Fashion編集長 松本和佳)

石津祥介
服飾評論家。1935年岡山市生まれ。明治大学文学部中退、桑沢デザイン研究所卒。婦人画報社「メンズクラブ」編集部を経て、60年ヴァンヂャケット入社、主に企画・宣伝部と役員兼務。石津事務所代表として、アパレルブランディングや、衣・食・住に伴う企画ディレクション業務を行う。VAN創業者、石津謙介氏の長男。

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