
「セゾン」のポワソン(魚料理)は、秋サケを使った1品「秋鮭のコンフィ カリフラワーのソース」。
コンフィとはひたひたの油脂の中で低い温度でじっくり加熱する調理法。秋サケはコンフィすることでホロホロと溶ける食感に。さらに低温でじっくりと火を通すので、秋サケのうま味がぎゅっと凝縮されている。
秋サケの下には、カリフラワーとタマネギを炒め、鶏のブイヨンで煮込んだ後、牛乳、バターなどと合わせてピューレ状にしたカリフラワーのピューレを。
「サケとカリフラワーという意外な組み合わせですが、カリフラワーの優しい味わいに、サケの強いうま味が好相性です」と田中さん。
上にはウズラの卵のポーチドエッグを乗せ、濃厚な黄身もソース代わりとして楽しめる。
料理の輪郭を決めるのが、仕上げにかけるスモークオイル。料理を口に運ぶまでにスモーキーな香りが鼻孔(びこう)をくすぐり、食欲を刺激する。
田中さんが作るソースを最後まで味わうための自家製パンも見逃せない。

「ご飯のようなパンを目指している」と田中さんが言うように、軟らかですっと体に入っていく軽めの仕上がりが特徴だ。ディナーではライ麦のパンを、ランチではバゲットを提供。昼夜で異なるため、どちらのパンも味わいたくなるはず。