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経済学の知見がビジネスを加速する重要な手がかりになってきている(写真はイメージ=PIXTA)

経済学の知見がビジネスを加速する重要な手がかりになってきている(写真はイメージ=PIXTA)

欧米の先進IT企業を中心に経済学の知見をビジネスに生かそうという動きが広まっている。DX(デジタルトランスフォーメーション)の必要性が高まる中、その動きはIT業界にとどまるものではない。経済学の社会実装というミッションを掲げて事業展開するエコノミクスデザイン(東京・新宿)の代表取締役、今井誠氏がその背景や具体的な実装例、活用に向けた経済学の学び方を解説する。

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近年、「経済学」を社会に実装しようとする流れが大きくなってきています。さまざまな場面で、経済学の知見が役に立つと実感しています。ようやく、この流れが来たなと感じています。

では、なぜその流れが生まれてきたかです。1990年代後半以降、インターネットが爆発的に発展し、社会インフラとなりました。そこには、様々な形でデータがたまる仕組みがあり、日々膨大なデータがたまり続けています。

データがたまってくると何が見えてくるか? 単純にデータを見ただけでは、何も見えてきません。さまざまな経済学の研究と照らし合わせ、そこに法則はあるか、他のケースとの類似点はどこか、どのような誤差が出ているかなどの視点で見る。そこで、初めて何かしら見えてくるものがあります。そうして得た知見をビジネスに活用しようと考えているわけです。こうした動きは、欧米の先進企業では2000年代初頭ごろからすでに広く進められ、研究とビジネス双方に貢献していたということもありました。

経済学は、社会・経済活動を仕組みから研究する学問であり、データを活用するさまざまな手法が開発されています。世の中に蓄積した膨大なデータを、経済学の力で活用していく。その大きな流れと可能性をお伝えしていきます。

気づかれていない経済学の活用場面

まずは、データからお話ししていきます。今日の社会はインターネットなどから膨大なデータを得ています。では、ビジネスパーソンの皆さんは、その膨大なデータの中から自分たちにとって有用なものを選んで活用できているでしょうか? 実際は、既存のいくつかの指標だけ見ている、というのが現実ではないでしょうか? その指標以外にも、膨大なデータがあるにもかかわらず、それらを活用できていないどころか、その存在にも気づいていないことが多々あります。まずは重要なデータの存在に気づくこと。そこから、社会の仕組みを研究する「経済学」の知見が生きてくるわけです。

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