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ハヤテグループ代表 杉原行洋氏

ハヤテグループ代表 杉原行洋氏

2010年代半ば、ベスト・ジャパン・ファンド賞(ユーリカヘッジ社)やグローバル・ニュー・マネジャー賞(ニューレガシーグループ)など世界の調査会社から日本株式部門における数々の賞を受賞したハヤテグループ。代表の杉原行洋氏(44)は意外にも文学部の出身で、ゴールドマン・サックス証券や国内投資顧問会社を経て27歳の若さでハヤテインベストメントを設立した。現在では、投資助言・運用業務にとどまらず、人工知能(AI)の研究・ディープテック事業にも挑戦の幅を広げている。その頭脳とベンチャー精神はどのように育まれたのか。

「新明解国語辞典」を手放さない子ども

97冊――。これは杉原氏が毎月欠かさず読む雑誌の数だ。ファッション誌から車や電子機器などの専門誌までくまなく目を通す。仕事柄、世の中のトレンドを知っておく目的もあるが、実は根っからの活字中毒。「読むこと自体が楽しくて全く苦にならない」という。その活字中毒は、両親の記憶によれば、なんと2、3歳の頃から始まっていた。

杉原氏は1977年、神戸市生まれ。3人兄弟の真ん中で、行洋氏だけはなぜかどこへ行くにも赤い表紙の「新明解国語辞典」を手放さなかったという。車やロボットのおもちゃには見向きもせず、分厚い辞書を大事そうに抱え、家の中でも熱心に見入っていた。

「もちろん読めたわけではなく、単純に文字に引かれていたんだと思います。台所と居間の間の大黒柱にもたれて辞書ばかり見ているので、時折、父が柱の裏からツンツンとちょっかいを出したらしいのですが、まったく動じず、父の方が母から『集中してるんだから邪魔しちゃダメ』と怒られたそうです」

小学校に上がると少年野球に没頭し、勉強も全科目好き嫌いはなかったが、とりわけ数字に強い興味を示した。本人にとっては「数字も活字の一種」だったらしく、こんなエピソードがある。小学校5年の頃、街を歩いていると、パッとある数字が目に飛び込んできた。大手証券会社の中期国債ファンドのポスターで、本人の記憶では確か利率が4.5%と書かれていた。当時お年玉を郵便貯金の定期に積み立てており、その利率が4%くらいだったため、あれ?と思った。

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