さらに、多くの外資系企業は本国からの駐在赴任者(エクスパット)が日本法人のトップに就任しています。このトップの人材は本国からの派遣者であるため、数年で本国へ帰任するケースや、別の国へ赴任していくことも多いです。その際、後任として本国から来る新トップは新しい自分のチームを一から編成することも多いため、幹部候補などの高給ポジションがよく外部に求人として出てくることになります。当然、そのポジションに転職できる機会が増えるというわけです。

また、外資系企業では本国からの赴任者だけでなく、日本人のトップも同業他社へ転職することがよくあります。その際、属人的なやり方が互いに分かっている幹部たちも追随して転職することが多くあります。それにより、このケースでも高給な幹部ポジションの空席が外部に出てくることになり、そのポジションに転職できる機会が増えるのです。

外資系、企業横断の玉突き人事が多く

加えて、日本のマーケットが大きいとはいえ、外資系企業にとってはあくまで日本は海外ローカル拠点の一つです。日本の拠点がアジア地域本社の機能を持っていたり、本国に影響を与える機能があったりするケースもありますが、開発や企画などは海外の本社で行うため、基本的に本社勤務に比べて社内でのキャリアパスは限定されます。

このため、たとえ社内登用に熱心な方針の外資系企業でも入社後は選択肢に限りがあるため、自分が社内応募するのにちょうど良い昇進ポジションがあるとは限らず、結果的に他社へ転職を選ぶことが多くなり、高給ポジションの空きが多くなるのです。単純化して言えば、日本企業が社内で職種横断の玉突き人事をする代わりに、外資系では企業横断の玉突き人事が結果的になされるわけです。

海外の本国では圧倒的な採用ブランド力のある外資系企業でも、日本では無名ということがよくあります。これは「対日進出時は無名」というケースもあれば、あまり認知度を高める必要がないBtoB(法人向け)企業のように「進出から数十年たっても無名」ということもあります。

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