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利用していた銀行の支店がなくなった――。身近なところからも感じられる金融業界の変革。フィンテックの拡大、デジタルシフトによる業務や人員配置の見直しなど、金融業界はかつてない構造転換期にあり、そこで働く人の流れも活発になっている。自らも金融業界で25年間働いた経験を生かしながら、ヘッドハンターとして年間300~400人の有望な人材へアドバイスを行う、企業からの依頼を受け経営幹部等のエグゼクティブ人材を中心に人材を紹介する「コンシェル」の原田美穂さんに、金融系人材の転職トレンドを聞いた。

大手金融機関からフィンテック系やコンサルへ

――大手金融機関に勤めている人は、どのような企業に転職するのでしょうか。

「大手金融機関などから、インターネット系、フィンテック系の金融サービス会社へという人の流れが続いています。総務・経理・財務・コンプライアンスも含めて様々な職種で人手が足りておらず、若手からシニアまで転職に成功している状況です。専門知識や経験を持つ即戦力人材も歓迎されています」

「大手金融機関とネット系金融機関では働いている人数も事業規模も違います。大手を離れることに不安を抱いている人には、日本の構造転換が進む中で、将来どちらの方向性がいいと思うか、という話をしています。10年後、対面で営業をするだろうか? 店舗に行くだろうか? と考えてみてください」

「ミドル世代の場合には大手で部長になれなくても、会社の規模を変えると部長・役員クラスで待遇されることもあります。若手人材は、任される業務の量や幅にひかれて転職するケースも少なくありません。大手金融機関で営業として活躍していた若手が、上場企業の社長を相手に仕事ができることに魅力を感じネット系金融機関へ転職する例もあります」

金融機関で身につけたスキルは転職に有利(写真はイメージ) =PIXTA

――金融系人材の転職先としてコンサル業界が多いと聞きます。どのようなニーズがありますか。

「現在コンサル業界は20代後半から30代半ばの若手人材の採用が活発です。予期せぬ異動がある金融よりは、プロジェクトごとに仕事を選べるコンサル業界のほうが、キャリアを形成しやすいと考える人が増えています。銀行でM&Aに携わっていたところ、支店に異動になったので、引き続きM&Aに関わる仕事をしたいという理由でコンサル業界に転職した例もありました」

「最近若手に加え採用が増えているのは40代の専門知識をもったプロフェッショナル人材です。投資銀行部門からM&Aアドバイザリー業務への転職はもちろん、経理・財務、法務・税務・コンプライアンスやアンチマネーロンダリング(AML)など専門的な知識や経験を持つ人の採用が増えています」

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