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まず力を入れるべきは部下育成よりも、自己育成です(写真はイメージ)=PIXTA

まず力を入れるべきは部下育成よりも、自己育成です(写真はイメージ)=PIXTA

日経クロステック
キャリアアップや人間関係構築、給与などの待遇面、転職や起業――。技術者の多くは、自分の働き方について様々な悩みや不安を抱えています。人事コンサルタントとして様々な企業の職場活性化を支援する天笠淳さんが、こうした不安を解消し、働く楽しみを見いだすための具体的な方法を紹介します。

今回のテーマは、マネジャーの重要な仕事である人材育成。まず力を入れるべきは部下育成よりも、自己育成だという話です。

管理職としての教育を受ける機会は少ない

マネジャーに昇格した人には、新任管理職研修が用意されているのが一般的です。しかしそれを受けた後、会社では定期的な能力開発の機会はないというケースも少なくありません。その一方で、会社や経営陣からは部門としての目標達成、そのための組織づくり、人材育成など、マネジャーとしての役割を求められます。

マネジャーの役割は、組織で成果を発揮することです。そのための重要な仕事が部下育成です。就任当初は意欲的でも、仕事の忙しさに追われて時間が取れず、人材育成に向けた意識が薄れてしまう人もいます。

人材育成の方法は、部下によって異なります。自分と相性が合うかどうかも重要ですし、個人によって持っている能力も異なります。必然的にオーダーメードになります。そして一生懸命育成に取り組んだとしても、部下が期待通りの反応を示してくれなかったり、思うような成果が出なかったりします。

この大変さを言い訳に、マネジャーとしての役割や責任から逃れさせてくれるのが「プレーイングマネジャー」という呼称です。人材育成に疲れたマネジャーはこの呼称を使って、組織をマネジメントするよりも、プレーヤーとして組織に貢献することを無意識に選びがちです。部下を育成するより、自分も組織の一員として成果を上げることに喜びを感じてしまうのです。

優秀なプレーヤーは優秀なマネジャーとは限らない

マネジャーになる人には、プレーヤーとしての成果や能力を評価されて昇格するケースも多くあります。ただし、プレーヤーとマネジャーに求められる能力は異なります。

マネジメントは、それだけで重要なスキルです。そして人材育成は机上で学ぶだけでできるものではありません。ですから、自分はまだプレーヤーでいたいと思うマネジャーがいるのも理解できます。全てのマネジャーにプレーヤーとしての意識を捨てて管理業務に取り組んでほしい、と言いたいわけではありません。

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