概要をつかみ、プランを立てて学び、教える

実際にやってみると、先ほど挙げた3つの知識を得るのは、見かけほど簡単ではないことがわかった。テクノロジーをある程度使えるようにする方法を学ぶのは大きな挑戦であり、その80%の効果を引き出す20%の部分を見つけ出すのは難しい。しかも、テクノロジーの大きさについてのコンパクトな説明を見つけるのも大変なことが多かった。この情報は本全体にばらまかれていたり、数冊の別の本にばらまかれていたりすることがよくあるのだ。

これらの問題を解決するために、あらかじめちょっとした調査をしなければならなかった。調査によって、必要な情報を確実に見つけて、もっとも効果的に上達できるようにその情報を組織するのである。

10ステップシステムの基本的な考え方はこうだ。

まず、何を知らないかがわかる程度まで、学ぼうとしているものについての基本的な理解を得るところからスタートする。

次に、理解したことに基づいて学習範囲を絞り込み、学習成功のイメージを描く。この知識をもとに、参考資料を見つけてくる。これは知りたいことを学ぶために役立つもので、本に限らない。

最後に、学習対象を身に付けるまでの道筋を描いた学習プランを作り、目標達成のためにもっとも役立つものだけに教材を絞り込む。

この下準備が終わり、何を学ぼうとしているのか、どのようにして学ぶのかがわかったら、学習プランのなかのウェイポイント(進度確認のための場所)を取り出し、それに「学習ー実践ー学習ー教え」(LDLT、learn-do-learn-teach)のプロセスを適用し、学習対象についての理解を深め、目標に向かって前進していく。

こうした考えに基づいて私が開発したのが10ステップシステムだ()。このうち、最初の部分は調査のためのステップで、1度だけ行えばいい。しかし、ステップ7からステップ10までは、学習プラン内に作った個々の小課題ごとに繰り返す。このテクニックが効果的になるのは、あらかじめ何のために学習するのかという目標を明確に定義しなければならないからであり、ただ読んだり講義を聞いたりするのではなく、実際にやってみて目標に向かって前進し続けるからである。

本書では、ステップについて具体的に説明していくが、その中身はあなたがいいと思うように自由に変更していけばいいし、嫌いなところや効果的ではないと思うところは省略していい。あなたにとって効果的な部分だけを残そう。あなたのために機能する独学の方法は、最終的にあなた自身が見つけださなければならない。あなたの未来は、自分自身にかかっている。

(構成:日経BP 田島篤)

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