2021/11/11

注目すべきは、検索サイトで「冷蔵庫 アプリ」と入力して検索をすると、次のキーワードの候補として「家族共有」が出てくることです。コロナ禍による在宅勤務の普及もあり、1人暮らしでない世帯では、食材の買い物をする役割の担い手が複数人に増えた、といったことも背景にあるのではないでしょうか。「冷蔵庫 アプリ 家族共有」で検索している人は意外に多いようです。

スマホのアプリで管理する場合も、買ったもの、消費したものを入力していきます。この「記録する」ということを忘れなければ、手帳などより見やすく管理をすることができます。また家族で情報共有できるアプリを使えば、食材の買い物を何人かで担っているご家庭の場合、ダブり買いをぐんと防ぎやすくなります。

フードロスを防ぐ 家庭での対策

ここまで述べたように、その気になれば、冷蔵庫内の在庫を常にリアルタイムで把握できる方法はないわけではありません。とはいえ、アナログでもデジタルでも、在庫管理の作業自体が面倒だ、と感じる方もいらっしゃるでしょう。

その場合はいっそのこと「細かい在庫管理はしない」と割り切ってしまうのも1つの手です。それでも食品ロスはもったいないし、食費のムダ遣いは防ぎたいところ。であるならば、目的をムダの削減に絞りアプローチを変えて、在庫をざっくりと管理しながら使い切っていく方法もあります。

その1 細かな在庫管理はせず「消費デー」を作る

ここでおすすめしたいのが「冷蔵室と野菜室を空にする日」を設ける方法です。食材は1週間のうちの6日分だけ買うようにします。そして、その週に残った食材を7日目となる日にすべて使い切るのです。この方法であれば、毎日在庫管理をしなくても食材を無駄にしてしまうリスクは低くなります。ただ、最後の1日は家庭に残っているものだけで料理を作るのですから、ある程度の料理の腕やアイデアが求められてしまうことは覚悟しましょう。

冷凍室に関しては月に1回、すべてをチェックするようにします。その際、冷凍室は賞味期限が長いものが多いので、こんなひと手間をかけてみましょう。まずは早めに消費した方が良いものをピックアップ。そして、それらをカゴなどに入れることで「見える化」して冷凍室に戻すのです。そうしておけば、どの食材から使うべきかが一目で分かり、それを起点に献立やメニューを考えやすくなります。上手に消費していけるので、食材を無駄にしてしまうこともなくなります。

その2 ロスにしやすい食材は大量消費メニューで

「在庫管理は手間がかかる」「週1の在庫消費デーに残りもので料理を作る自信がない」という方は、また別の角度から考えましょう。

先ほども述べたようにコロナ禍でリモートワークが浸透し、知り合いのフルタイム共働きのご家庭では、夫も妻も食材を買いに出るようになっているとか。しかし、その分、以前にも増してダブり買いが増えて困っているそうです。そうしたことに加えて、各ご家庭には「よく買うけれど結局、傷ませてしまいがち」「『絶対お弁当に必要だから』と思うあまり、切らさないようにダブり買いしがち」といった食材があることも。

モヤシをダメにしがち、ミニトマトをダブって買いがちなど、まずは自分のご家庭の傾向を改めてチェックしてみましょう。そして無駄にしやすい食材を把握できたら、次はその食材を大量に使うレシピをチェック。お気に入りレシピをいくつか選んでおきます。それを覚えておいて、ロスにしそうな場合は調理して食べきってしまうのです。これも1つの方法です。

たとえば、お弁当などでよく使うミニトマトを例にしてみましょう。サラダにすると少しずつしか消費できません。けれど、ゴマ油を使って卵と一緒に炒めれば中華料理っぽい炒めものとして、おいしく、手早く大量消費できます。

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以上、いろいろご提案してきましたが、どの方法が良いかは家族構成や買い物を担当する人の人数、性格によっても様々です。あなたのご家庭ではどのようにするのがベストか、ぜひ、この機会にいろいろと試してみてください。そして食品ロスを減らし、食費の節約にしっかりとつなげていきましょう。

矢野 きくの(やの・きくの)
家事アドバイザー・節約アドバイザー。明治大学卒。女性専門のキャリアコンサルタントを経て現職に。家事の効率化、家庭の省エネなどを専門にテレビ、雑誌、講演などで活動。著書:「シンプルライフの節約リスト」(講談社)他 オフィシャルサイト https://yanokikuno.jp