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UターンやIターンに代表される地方移住は、憧れだけではうまくいきません(写真はイメージ)=PIXTA

UターンやIターンに代表される地方移住は、憧れだけではうまくいきません(写真はイメージ)=PIXTA

日経クロステック
キャリアアップや人間関係構築、給与などの待遇面、転職や起業――。技術者の多くは、自分の働き方について様々な悩みや不安を抱えています。人事コンサルタントとして様々な企業の職場活性化を支援する天笠淳さんが、こうした不安を解消し、働く楽しみを見いだすための具体的な方法を紹介します。

夏休みをはじめとした長期休暇は、まとまった時間が取れたときにしかできないことをするのに良い機会です。

自分の今後の働き方やキャリアを考えるのにも、長期休暇は良い時期です。もやもやしていることをゆっくり考えられるだけでなく、実際に少し行動を起こしてみることもできるからです。

例えば、UターンやIターンでの転職を考えている場合。都市圏で勤務していて満員電車での通勤に嫌気が差し、地方で働きたいという思いを抱えている人がいます。そんな人には夏休みを使って、働いてみたいと考えている土地に実際に行ってみることをお勧めしています。いわば「仮移住」です。

物見遊山に行くわけではありません。その土地の会社に勤務するルーティンを3~4日実行してみるのです。

宿泊場所は実家やホテルなどになるでしょう。そこを拠点として、仮の勤務先を設定します。そして、その会社に通勤するという一連の動きを実行します。実際にやってみることで、その生活が自分に合っているかどうかが見えてきます。

重要なのは時間帯です。朝起きたら、実際の通勤時間帯に動きます。徒歩で会社に通えそうなら徒歩、クルマ通勤ならレンタカーを借ります。その時間帯の街の雰囲気や混雑度合いがよく分かります。

もちろん実際にその会社の中に入ることはできませんから、日中は近くの図書館などで過ごします。そして昼食は、仮の勤務先の従業員が行きそうな食堂で食べましょう。夕方の退勤時間に合わせて徒歩やレンタカーで移動し、地元のスーパーで買い物をして宿舎に戻ります。こんな生活を数日送ってみるのです。

ポイントは、有名な観光地があっても行かないこと。観光をしてしまうとその印象が強く残ってしまうからです。実際にその土地に住んで働いている人は毎日観光などしませんし、ご当地グルメを食べ歩くこともしません。

Uターン転職で地元に戻ることを想定している場合は、地元の友人などには会わないようにしましょう。友人に会って食事をしたり遊びに行ったりすれば、3~4日はあっという間に過ぎます。ただ楽しい思い出が残るだけで終わってしまうでしょう。

あくまでも、夏休みの3~4日は「その土地で飽きずに暮らせるか」を判断することに費やします。さらに理想をいえば、お盆の時期をずらして休暇を取得するのがよいでしょう。お盆は夏祭りなど非日常的なイベントが多いためです。そうしたイベントがない時期なら、地方永住の日常に近い日々を疑似体験できると思います。

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