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どうすれば年収は上がるでしょうか?

こんな質問すると「いまの仕事を頑張る」「自分の能力を高める」と答える方が多いと思います。ただ、年収を上げる方法はそれだけではありません。もちろんそうした努力は大切ですが、他にも年収を左右する要素があると、人材紹介を手掛けるクライス・アンド・カンパニー(東京・港)の丸山貴宏社長は指摘します。

年収アップを実現するには、自分の能力を高めてアウトプットを増大させるほかに、年収に影響を及ぼす要素を転職で変更することにより実現できる可能性があります。この視点は多くの人が見落としています。

私はそれらの要素を「年収決定の方程式」として20年以上前にまとめ、候補者へのアドバイスに役立ててきました。

ただし、基本的な内容に大きな変更はありませんが、最近になって以前とは変更した項目があります。

年収決定には方程式がある(写真はPIXTA)

年収決定には方程式がある(写真はPIXTA)

また、ビジネス環境の変化が激しいVUCAの時代に入り、補足しておいたほうがよいポイントも出てきました。そこで、改めて年収決定の方程式を解説したいと思います。

「年収決定の方程式」とは何か?

年収の決定要因=本人の能力×業界×業界順位×グローバル企業かドメスティック企業か×顧客からの距離×直接部門か間接部門か

これが年収決定の方程式です。まず「業界」から説明していきましょう。

たとえばコンサルティングファームは給与水準が高いですが、流通業は総じて低くなります。これは粗利益率の違いによるもので、同じ職種であっても粗利益率の高い業界のほうが高い給与水準を期待できます。

一般に、給与水準が高いのはコンサルティングファームのほか、投資銀行やヘッジファンド等の金融系。ITエンジニアも上昇しています。

同じ業界であっても「業界順位」によって給与水準は変わり、一般的に業界順位が上の会社のほうが給与は高くなります。ですから、たとえば流通業界で人事業務に携わっていた人がIT系の会社や業界トップの会社へ転職すると、年収がアップする可能性が生まれます。

ただし、テクノロジーの威力により業界下位だった会社、あるいは新興企業が一気にトップへ躍り出たり、新たなサービスの登場により一気にシェアを奪われたりするようなケースが生まれています。

業界自体が縮小し、場合によっては消滅してしまうような事態も起こり得るようになりました。

要するに、ビジネスの不確実性が高まった現在は、業界や業界順位も不安定になっており、単純に業界順位が上の会社に転職すればよいとは言い切れなくなってきた、というのが従来の説明に書き加えたい点です。

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